ホットスタンバイシステムは、1 つのマスタインスタンス、およびマスタインスタンスへの変更を定期的に再現する 1 つ以上の待機インスタンスで構成されています。クラスタのマスタインスタンスおよび待機インスタンス (ホットスタンバイシステムのアーキテクチャを参照) は、外見上は単独のデータベースインスタンスのように動作します。
待機インスタンスの操作状態は STANDBY であり、この状態は ADMIN と ONLINE の中間に当たります。この状態のインスタンスは、完全なデータベースインスタンスではありません (たとえば、ログエントリは書き込まれません)。
ハードウェアエラーまたは論理エラーが原因でマスタインスタンスに障害が発生すると、いずれかの待機インスタンスが自動的に新しいマスタインスタンスになります (エラー発生時のホットスタンバイシステムの動作を参照)。
エラー発生時のホットスタンバイシステムの利点は、以下のとおりです。
● ダウンタイムが非常に短い (マスタインスタンスの再起動よりも大幅に短縮)
ホットスタンバイシステムでは、ユーザまたはアプリケーションによるエラーや不整合に対する保護は提供されません。このようなタイプのエラーから保護するには、ホットスタンバイシステムにおいても、データバックアップとログバックアップを定期的に実行する必要があります (バックアップとリストアを参照)。
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1. ホットスタンバイシステムを構成するマスタインスタンスと待機インスタンスを、後でクラスタとして配置するコンピュータを設定します。クラスタの設定についての情報は、使用しているクラスタソフトウェアの文書を参照してください。
2. クラスタソフトウェアを使用して、外部からデータベースにアクセスする際に使用される、仮想サーバ名を定義します。仮想サーバ名は、クラスタ内のコンピュータ名とは異なる場合があります。
3. メモリ管理システムをインストールします。メモリ管理システムの設定については、メーカーの文書を参照してください。
4. 仮想サーバとして定義したコンピュータ上に、データベースインスタンスを登録します。
データベースインスタンスのボリュームは、メモリ管理システム内に存在する必要があります。
5. データベースインスタンスをホットスタンバイインスタンスのマスタインスタンスとして設定します。
6. 1 つ以上の待機インスタンスを追加します。
参照
○ データベースマネージャ CLI、ホットスタンバイシステムの管理
○ データベースマネージャGUI、マスタインスタンスの設定 (ホットスタンバイ) および待機インスタンスの追加 (ホットスタンバイ)
7. マスタインスタンスの REDO ログエントリをインポートすることによって、待機インスタンスが定期的に更新されます (マスタインスタンスと待機インスタンスの同期を参照)。
参照:
データベース管理チュートリアル、ホットスタンバイシステムの設定