外部システムの接続
契約獲得プロセスでは、SAP カスタマリレーションシップマネジメント (SAP CRM) にはない、外部システムの機能を使用することができます。このような機能を使用するには、システム間でデータを複製する必要があります。データは、同期で転送することも非同期で転送することもできます。
非同期接続
SAP CRM を外部システムに非同期接続すると、データ配信には CRM ミドルウェアと SAP NetWeaver Exchange Infrastructure (SAP NetWeaver XI) の両方が使用されます。CRM システムでは、CRM ミドルウェアに転送するビジネスドキュメント (BDoc) が生成されます。CRM ミドルウェアでは、外部インタフェースアダプタ (XIF アダプタ) によってデータが XML に変換され、転送されるデータが選択されます。その後、データは SAP NetWeaver XI を介して交換されます。SAP NetWeaver XI では、必要に応じて追加のマッピングを行うことができます。
通信は遅延して行われます。つまり、バックエンドシステムは SAP CRM にすぐに結果を返しません。バックエンドシステムに基本契約などの在庫データを登録する場合は、非同期接続を使用します。
同期接続
SAP CRM を外部システムに同期接続すると、データ配信は SAP NetWeaver XI のみを介して行われ、CRM ミドルウェアは使用されません。
通信はリアルタイムで行われます。つまり、バックエンドシステムは SAP CRM にすぐに結果を返します。バックエンドシステムで、ローンに関する支払スケジュールの計算などの計算機能を使用する場合は、同期接続を使用します。
● 契約獲得シナリオをマッピングするには、少なくとも 1 つの契約管理システムが必要です。

標準システムには、担保付または無担保ローン契約を開始するための設定例が含まれています。これらの設定は、SAP バックエンドシステムに合わせて調整されており、SAP ERP 6.0 で使用することができます。ただし、他の製造業者のバックエンドシステムを使用することもできます。
● CRM ミドルウェアを使用して、非同期接続の文書の複製を制御します。
詳細については、
CRM
統合サービスを参照してください。
● SAP NetWeaver XI を使用して SAP CRM と外部システムの間の同期通信および非同期通信を処理します。
詳細については、
SAP NetWeaver Exchange
Infrastructure を参照してください。
● SAP NetWeaver XI には、契約獲得シナリオに関するインテグレーションシナリオが 1 つあります。インテグレーションシナリオには、インタフェースやデータ型など、ローン獲得の意味上と技術上の統合に必要なすべてのオブジェクトが記述されています。インテグレーションシナリオは、外部システムへの接続を設定するためのテンプレートとして使用することができます。
詳細については、ContractOrigination を参照してください。
SAP バックエンドシステムでこれらの機能を使用できるようにするには、以下の設定を行う必要があります。

以下に示すバックエンドシステムの設定例は、以下の条件に基づいています。
■ EA-FINSERV で拡張した SAP ECC 6.0 (SAP ERP 6.0) をローン管理に使用します。
■ EA-FINSERV で拡張した SAP ECC 6.0 (SAP ERP 6.0) を担保管理に使用します。
■ SAP 与信管理サーバ 6.0 を与信管理サーバとして使用します。
他の契約システムや支援システムを使用する場合は、以下の情報をガイドラインとして使用できます。

契約獲得シナリオの技術的な実装には、少なくとも 1 つの契約システムが契約の執行管理に必要です。シナリオを技術的に実装するためにシステムランドスケープを設定する前に、契約獲得と合わせて契約執行管理のバックエンドシステムとして使用を計画している契約システムの既存の制約を確認してください。
詳細については、SAP サービスマーケットプレイス (service.sap.com/notes) を参照してください。
● ローン管理(SAP バンキング): ローンオリジネーション: 新規ビジネスの XI インタフェース
● 担保管理 (SAP バンキング): 担保管理の設定
● 与信管理 (SAP 与信管理): 契約獲得の与信管理の設定
非同期接続を使用してローンおよび担保データを複製する前に、以下の設定が必要です。
● SAP CRM と SAP NetWeaver Exchange Infrastructure を接続するには、External Interfaces for XI というタイプのサイトを SAP CRM に登録しておきます。データの交換を有効化するには、All Business Transactions というタイプのサイトに予約を登録しておきます。
詳細については、カスタマリレーションシップマネジメントの導入ガイド (IMG) で、CRM ミドルウェア/関連コンポーネント → 外部コンポーネントとのデータ交換→ XIF アダプタ設定 → アウトバウンド方向 → 登録: サイトと購読を参照してください。
● BDoc タイプおよび以下のインタフェースのいずれかをサイトに割り当てておきます。
○ CRMXIF_COLLAT_CONST_CONF_SAVE
○ CRMXIF_COLLAT_CONST_CREA_SAVE
○ CRMXIF_LOANC_CONFIRM_SAVE
○ CRMXIF_LOANC_CREATE_SAVE
詳細については、カスタマリレーションシップマネジメントの IMG で、CRM ミドルウェア/関連コンポーネント → 外部コンポーネントとのデータ交換 → XIF アダプタ設定 → アウトバウンド方向 → 割当: サイト/BDocタイプ -> インタフェースタイプを参照してください。
● XIF アダプタを使用して、外部設定に配信する伝票明細を定義しておきます。
詳細については、金融サービスの IMG で、基本機能 → 外部システム接続 → 非同期 → XI アダプタのステータス管理設定を参照してください。
SAP CRM で金融サービスオファー(FS オファー) をリリースすると、接続されているローン管理システムにデータがコピーされます。
● 接続されたローン管理に対応する支払方法を、SAP CRM に定義された各国の支払方法に割り当てておきます。
詳細については、金融サービスの IMG の基本機能 → 外部システム接続 → 非同期 → ローン管理への接続 → 割当: 支払方法を参照してください。
● ビジネスアドイン(BAdI) を使用して、ファイナンス取引からローン管理にデータが転送されたときのデータの更新方法を修正することができます。
詳細については、金融サービスの IMG で基本機能 → 外部システム接続 → 非同期 → ローン管理への接続 → BAdI: 金融サービス契約の登録を参照してください。
● BAdI を使用して、ローン管理からの金融取引確認のデータの更新方法を修正することができます。
詳細については、金融サービスの IMG で基本機能 → 外部システム接続 → 非同期 → ローン管理への接続 → BAdI: 金融サービス契約のプロセス確認を参照してください。
SAP CRM で金融サービスオファー(FS オファー) をリリースすると、接続されている担保管理システムに担保関連データがコピーされます。
● BAdI を使用して、担保関連を登録するときに担保管理に転送するメッセージを修正することができます。
詳細については、金融サービスの IMG で基本機能 → 外部システム接続 → 非同期 → 担保への接続 → BAdI: 担保関連の登録を参照してください。
● BAdI を使用して、担保管理での担保の登録が要件を満たしていることを確認するメッセージを修正することができます。
詳細については、金融サービスの IMG で基本機能 → 外部システム接続 → 非同期 → 担保への接続 → BAdI: 担保関連の確認転記を参照してください。
SAP CRM に同期接続されている機能を使用するには、以下の設定を実行しておきます。
● 業務トランザクションのアクションを使用して、SAP CRM に同期接続されている機能を統合しておきます。契約獲得では、システムでアクションが実行される順序 (アクションコレオグラフ) を定義することもできます。
アクションの詳細については、カスタマリレーションシップマネジメントの IMG で、基本機能 → アクション → 取引アクションを参照してください。
アクション編成の詳細については、金融サービスの IMG で基本機能 → 外部システム接続 → 同期 → リセット: 計算ステータス/定義: アクション編成を参照してください。
● BAdI を使用して、業務トランザクションから転送されるデータのフィルタ方法および業務トランザクションへの結果の転送方法を定義しておきます。
詳細については、金融サービスの IMG で基本機能 → 外部システム接続 → 同期 → BAdI: トランザクションからのデータ取得/トランザクションへの結果転送の定義を参照してください。
● SAP CRM と与信管理サーバの間の信用状況クエリについては、BAdI を使用して与信管理の戻り値の変更、またはエラーメッセージの生成を行うことができます。
詳細については、金融サービスの IMG で基本機能 → 外部システム接続 → 同期 → 与信管理システムへの接続 → BAdI: 与信サーバの戻り値の処理を参照してください。
契約獲得と併用する場合は、外部システムへの非同期接続および同期接続が必要になります。
以下の契約獲得機能の棚卸資産データを複製する場合は、非同期接続が必要になります。
● ローン管理でのローン契約の登録
● 担保管理での担保関連の登録
以下の契約獲得機能のトランザクションデータを交換する場合は、同期接続が必要になります。
● ローン管理でのローンの支払スケジュールの計算
● 与信管理でのビジネスパートナの与信格付け
● 担保管理からの既存の担保の振替