レポートライタを使用した Rollup 明細へのドリルダウン 

FI-SL の前回までのバージョンでは、ロールアップ元帳に保存された集計データを表示するレポートを作成することができました。 リリース 3.0 からは、ロールアップ元帳に定義されているレポートライタレポートから、ソース元帳に保存されているオリジナルデータへドリルダウンすることができます。

ロールアップを使って、勘定コード 101000 102000 および 103000 を勘定コード 100000 へ集計します。 ロールアップ元帳にレポートライタレポートが定義されており、このレポートはレポートのジョブが実行された後で勘定 100000 のデータを表示します。

ドリルダウン機能を使用すると、勘定コード 100000 の合計を構成するオリジナルの転記されたデータを照会することができます。

下の図は、勘定 100000 のドリルダウンレポートを示しています。 このレポートは、勘定 101000 102000 および 103000 のソース元帳に保存されたオリジナルデータを表示しています。

ロールアップ元帳についてのレポートでは、勘定 101000 102000 および 103000 のデータが集計されて勘定 100000 に代入され、原価センタのデータはこの勘定に対するレコードに取り込まれます。

 

 

レポートライタレポートで明細のロールアップへドリルダウンするには、以下の操作を行ってください。

  1. ロールアップ明細テーブルを定義し、インストールする。
  2. 特別ロールアップ明細テーブルにソース元帳データが保存されます。 FI-SL テーブルグループの定義機能を使ってこれらのテーブルを自動的にインストールすることは現在不可能です。 このため、システムとともに供給された標準テーブル (GLREFU: ロールアップ実績明細テーブルおよび GLREFV: ロールアップ計画明細テーブル ) をコピーした上で、それを必要に応じて変更しなければなりません。

    ロールアップ明細データベースのインストールに関する詳細は、特別目的元帳についての導入ガイド (IMG) を参照してください。

  3. ロールアップを実行する際に明細レコードを書き込む。
  4. オリジナルデータを照会するには、ロールアップ実行時にオリジナルデータを含む明細レコードを書き込む必要があります。 明細レコードが更新されないと、ドリルダウンレポートが不適切なデータを表示します。

    ロールアップ明細を更新するには、ロールアップ定義で明細書込のフラグ ( 処理オプションフラグ ) を立ててください。

    これについての詳細は、 ロールアップの登録を参照してください。

  5. ロールアップレポートおよびドリルダウンレポートを登録する。

これについての詳細は、 レポート定義の登録を参照してください。

レポート呼出機能を使って明細にドリルダウンします。 このため、ドリルダウンレポートをロールアップレポートのジョブでレシーバレポートとして定義する必要があります。 このドリルダウンレポートは、ロールアップレポートのレポートデータ領域を指定した時点で、レポート / レポートインタフェース経由で呼び出されます。

ドリルダウンレポートは標準明細レポートと似ていますが、レポートを登録する際、ロールアップ明細テーブルに定義されたデータセット項目しか使用できません ( たとえば、実績データに使うローカル通貨によるロールアップ伝票の場合は RBHSL-0)

レポート呼出機能を使用したレポートの実行についての詳細は、 レポート出力の機能を参照してください。