配賦システムでの FI-SL の使用 

Application Link Enabling (ALE) および IDOC を使用して、 FI-SL 元帳データを別の R/3 システムへ転送することができます。 エクスポートロールアップでは、ローカルシステムから中央システムへ、元帳データを配賦することができます。

配賦システムで FI-SL を使用する利点として、以下のことがあげられます。

配賦する FI-SL データベーステーブルは、すべてのシステムで同じ名称および同じ基本構造をもっている必要があります。 ただし、すべての詳細情報を中央システムに保存する必要がない場合もあるため、ここに含まれる項目数をローカルシステムよりも少なく定義することができます。 しかしながら、テーブル定義が異なりすぎては なりません

また、配賦される元帳およびローカルまたはグローバル会社のカスタマイジング設定は、データの整合性を確保するために一致していなければなりません。

元帳データをローカルシステムから中央システムに配賦するには、以下の手順を実行します。

  1. 配賦モデルを定義します。
  2. 配賦モデルにより、元帳データの配賦先となる論理システム ( 中央システム ) が決まります。 論理システムは、元帳レベルか、元帳 - ローカル会社 / 元帳 - ブローバル会社レベルのいずれかで定義します。 論理システムを定義すると、すべてのローカルシステムに、そのシステムがデータの送信先であることが通知されます。

    配賦モデルは、 ALE カスタマイジング ( クロスアプリケーションコンポーネント→配分 (ALE) →カスタマーモデルの配賦 ) で定義します。

  3. 中央システムでエラーワークフローを定義します。
  4. エラーワークフローは、 FI-SL データが中央システムに転送される際に発生するエラーを検出して処理するのに使われます。

    ワークフローは、 ALE カスタマイジング ( クロスアプリケーションコンポーネント→配分 (ALE) →基本設定 ) ワークフローに基本設定を行うステップを用いて定義します

  5. 中央システムで項目割当テーブル EDIMAP を更新します。
  6. データをローカルシステムから中央システムにエクスポートするには、 EDIMAP テーブルを更新する必要があります。 このテーブルは FI-SL データベーステーブル内の項目 ( 複数も可 ) の、データ転送構造 (IDOC 項目 ) 内の項目 ( 複数も可 ) への割当を決定します。

    EDIMAP テーブルは、 FI-SL カスタマイジング ( 財務会計→ 特別目的元帳 ツール 配分 (ALE)) 割当テーブル EDIMAP 更新のステップを用いて更新します。

  7. エクスポートおよびインポートプログラムを生成します。
  8. エクスポートおよびインポートプログラムは、中央システムおよびすべてのローカルシステムの両方で生成される必要があります。

    これらのプログラムは、 FI-SL カスタマイジング ( 財務会計→ 特別目的元帳 ツール 配分 (ALE)) インポート / エクスポートプログラム生成のステップを用いて更新します。

  9. ローカルシステムでエクスポート元帳を定義します。
  10. FI-SL 元帳のデータが中央システムに送信される場合は、エクスポート元帳を FI-SL 元帳に割り当てる必要があります。

    エクスポート元帳に、以前に行われたすべてのデータ転送の残高が保存されます。 1 つの期間内でデータを 2 度以上エクスポートする場合、前回のデータ転送との差額のみが中央システムへ送信されます。

    エクスポート元帳は、 FI-SL カスタマイジング ( 財務会計 特別目的元帳 基本設定 マスタデータ ) 元帳更新のステップを用いて定義します。

  11. ローカルシステムでエクスポートロールアップを登録します。
  12. エクスポートロールアップを登録する際、ローカルシステムから中央システムへのデータの転送方法を決定してください。 ユーザ定義の項目移動を使用して、一対一でデータを転送またはデータを集計することができます。

    これについての詳細は、 ロールアップの登録を参照してください。

  13. ローカルシステムでエクスポートロールアップを実行します。

ロールアップを実行する際、エクスポートロールアップで定義した条件に従って、データが配賦モデルで定義された中央システムに転記されます。 前回のデータ転送からの差額のみがエクスポートされるため、期間内で必要な回数だけエクスポートロールアップを実行することができます。 エクスポート元帳によって転送されたすべてのデータの金額が保存されます。

これについての詳細は、 ロールアップの実行を参照してください。

データがローカルシステムから中央システムへ (IDOC として ) 一度転送されると、ワークフローを使用してデータが中央システムで更新される必要があります。 データが中央システムへ送信された時点でワークフローが開始します。 このワークフローによって、 FI-SL テーブルで転送データを更新するインポートプログラムが呼び出されます ( ステップ 4 を参照 ) データが中央システムに入力される際、どのようなエラーも検出し処理できるように、エラーワークフローを定義する必要があります ( ステップ 2 を参照 )