サプライヤは、SAP Supply Network Collaboration (SAP SNC) の標準 ASN 処理でドラフト事前出荷通知 (ASN) または発行済 ASN を無効にする場合、ASN 概要で ASN をマニュアルで取り消すことができます。
サービスパーツビジネスシナリオにおける ASN の取消の詳細については、サービスパーツ管理での ASN の処理を参照してください。
ASN の取消は、その ASN にステータス入庫、分割入庫、または終了がまだ設定されていない場合にのみ可能です。そのため、得意先は該当の ASN に対しては、まだ入庫を転記することも、終了にすることもできません。
ASN を取り消した場合の影響は、以下のとおりです。
● ASN にステータス取消が設定されます。
● この ASN は SAP SNC にまだ存在しています。ただし、SAP SNC で計画または他の機能ではこのASN は考慮されなくなります。
● 取り消された ASN に変更を加えることはできません。
● SAP SNC から取消 ASN が DespatchedDeliveryNotification (ASN 取消用のアクションコード 03) によって SAP NetWeaver に送信されます。
SAP NetWeaver から取消 ASN が得意先の SAP バックエンドシステムに送信されるようにするため、以下の処理を行っておきます。
● アクションコード 03 でDespatchedDeliveryNotification が IDoc WHSCON.DELVRY03 にマッピングされるように、コンテンツベースのマッピングを SAP NetWeaver で定義しておきます。これを行うために、コンテキストオブジェクト DespatchedDeliveryActionCode を使用することができます。
● SAP SNC では、SAP バックエンドシステム内の出荷番号はわかりません。そのため、SAP バックエンドシステムで取消 ASN が処理されるようにするため、SAP バックエンドシステムの IDoc 受信処理にユーザ Exit V55K0004 を実装しておきます。このユーザ Exit を使用して、SAP SNC 内の出荷番号とサプライヤに基づいて SAP バックエンドシステム内の入荷伝票番号を決定し、その番号を IDoc に書き込みます。