供給分配計画ヒューリスティック
供給分配計画ヒューリスティックでは、サプライチェーンモデルの 1 つのロケーションの 1 つの製品に対する分配計画が登録されます。生産完了後は、まず、供給元ロケーション (在庫がある場所) で実際に利用可能な製品数量がチェックされます。これらの製品数量の合計を、分配可能 (ATD) 数量と言います。次に、この ATD 数量を供給先ロケーション (需要のある場所) に分配する方法が決定されます。利用可能な製品数量が需要を上回るか下回る場合は、さまざまな分配規則が考慮されます (均等配賦ルールとプッシュ方針)。これらの規則は、SNP 供給分配計画プロファイルか、またはロケーションプロダクトマスタの SNP 2 タブページで設定することができます。供給分配計画では、ロケーションプロダクトマスタで定義する、多数の供給分配計画期間も考慮されます。
需要が供給を超えている場合は、均等配賦ルールを使用して、分配可能(ATD) 数量による供給分配計画が計算されます。均等配賦ルールはさまざまな方法で使用され、限定された数量の利用可能製品を需要元に割り当てられます。以下の規則を利用することができます。
● 均等配賦ルール A: 需要にもとづく均等配賦
均等配賦ルールA の目的は、計画配分需要に従ってすべての需要ロケーションに均等に在庫を配分することです。

● 均等配賦ルール B: 目標在庫にもとづく比例配賦
均等配賦ルールB の目的は、すべての需要ロケーションで、目標在庫レベルがほぼ同じ割合になるまで在庫レベルを引き上げることです。各供給先ロケーションでの割合は、供給分配計画関連在庫 (= 手持ち在庫 - 在庫転送) を目標在庫レベルで除算した値として定義されます。供給分配計画関連在庫がマイナスの場合は、すべての供給先ロケーションで在庫レベルをゼロまで引き上げるように試みられます。次に、すべての供給先ロケーションで、目標在庫レベルの割合が同じになるように在庫レベルの引上が試行されます。

● 均等配賦ルール C: 供給量割当にもとづく比率配賦
均等配賦ルール C の目的は、需要ロケーションでの供給量割当に従って在庫を配分することです。ルール C を適用するには、サプライチェーンエンジニアで供給元ロケーションプロダクトの出庫供給量割当を定義する必要があります。

● 均等配賦ルール D: 分配優先度にもとづく配賦
均等配賦ルール D の目的は、供給元ロケーションの出荷輸送レーンに定義した優先度 (分配優先度) に従って在庫を配分することです。均等配賦状況になると、ATD 数量がなくなるまで、現在日付のすべての需要の充足が試みられます。たとえば、供給先ロケーション (A、B、および C) に対する 3 つの出荷輸送レーンがあり、それぞれに対応する優先度 (1、2、および 3) が付けられているとします。ATD 数量は 150 個、各ロケーションで必要な数量は 100 個とします。均等配賦ルール D を選択した場合、供給先ロケーション A には優先度 1 の輸送レーンで数量 100 個が送られます。供給先ロケーション B には優先度 2 の輸送レーンで数量 50 個が?翌轤黶A輸送レーンの優先度が 3 である供給先ロケーション C には何も送られません。
ATD 数量で需要が充足される場合、SNP ではプッシュ方針のみを使用して供給分配計画が計算されます。以下の規則を利用することができます。
● プル分配
供給分配計画によって、プル供給分配計画期間内のすべての需要が充足されます (定義については下記参照)。製品は、需要ロケーションで指定された期日に従って配分されます。需要日付より前に供給が需要元に配分されることはありません。
● プル/プッシュ分配
すべての供給が需要ロケーションに即座に配分され(需要ロケーションで指定された需要日付は無視されます)、プル供給分配計画期間内のすべての需要が充足されます。
● 需要によるプッシュ配賦
計画期間全体の供給全体が需要ロケーションに即座に配分され、すべての需要が充足されます。プル供給分配計画期間は無視されます。
● 供給量割当によるプッシュ分配
需要ロケーションに定義された供給量割当に従って、供給が即座に配分されます。供給先ロケーションでの需要状況は無視されます。
● 安全在庫期間を考慮するプッシュ分配
需要日付と分配日付の差異が安全在庫期間より小さい場合は (下記参照)、安全在庫によって充足される予定出庫が供給元ロケーションで確認されます。つまり、ロケーションプロダクトマスタのロットサイズタブページで定義した安全在庫レベルを下回るのは、充足される需要が安全在庫期間内にある場合のみです。安全在庫期間は計画に伴い順方向に移動 (ローリング) することに注意してください。

以下に 3 つのプッシュ方針の例を示します。3 つのプッシュ方針とは、プル分配、プル/プッシュ分配、および需要によるプッシュ配賦です。

プル分配- 需要がプル期間内に存在する日それぞれに数量200 が流通センタに配分されます(将来の4 日間)。
プル/プッシュ - 供給が 200 個である最初の日に、数量 200 個が配分されます。2 日目には数量 600 個が配分されます。供給が 1000 個であっても、プル期間内 の需要は 600 個なので配分されるのは 600 個のみです。
需要によるプッシュ配賦 - 供給が200 個である最初の日に200 個が配分されます。供給が1000 である 2 日目には 1000 個が配分されます。システム内の需要は 1400 なので、すべての供給を配分することができます。プッシュ期間内の供給が不十分なため、計画期間の終了時に 200 の需要が未充足で残ります。システム内の需要が 800 であった場合は、2 日目に 800 のみが配分されます。

ロケーションマスタの SNP タブページでプッシュ実行不可区分を設定した場合は (有効バージョンでのみ設定可能)、需要ロケーションでの日次需要のみに従って利用可能な供給が配分されます。
供給分配計画ヒューリスティックでは、以下の 4 種類の供給分配計画期間 (ロケーションプロダクトマスタの SNP2 タブページで定義) が考慮されます。
● プル供給分配計画期間: この期間は、供給分配計画によって計画配分需要が考慮される期間です。この期間は本日日付から開始されます。
供給分配計画実行中には、この期間内のすべての配分需要の充足が試行されます。配分はシステムに配分需要が存在する最初の日に開始され、プル供給分配計画期間の最終日に終了します。
プル供給分配計画期間は、プッシュ分配中にも使用されます。この場合は、需要が即座に充足されるか (プル/プッシュ分配)、または期日に従って充足される (プル分配) かが指定されます。これにより、在庫転送が供給分配計画関連として考慮される日付が制限されます。この期間内では、供給分配計画によって確認済の計画需要のみが充足されます。
● プッシュ供給分配計画期間: この期間は、ロケーションマスタの ATD 入庫カテゴリグループに定義されたレシピが供給分配計画によって考慮される期間です。この期間は本日日付から開始されます。
プッシュ分配が指定されている場合 (配分需要が供給および手持ち在庫より小さい場合)、指定されたプッシュ方針に従って手持ち在庫が配分需要期日前に配分されるかどうかは、この期間によって決まります。プッシュ供給分配計画期間内の手持ち在庫のみがプッシュ供給分配計画 (実際の需要日付前の供給分配計画) に考慮されます。
● 安全在庫期間: この期間は、プッシュ方針安全在庫期間を考慮するプッシュ分配 (説明については下記参照) の場合のみ使用されます。
● SNP 確認期間: 供給分配計画では、この期間を使用して、需要ロケーションへの配分に使用できる数量が計算されます。これにより、プッシュ供給分配計画期間内に使用できる数量が制限されます。SNP 確認期間内では、現期間と前期間の ATD 入庫を合計し、SNP 確認期間内のすべての ATD 出庫を減算して期間の ATD 数量が計算されます。
需給連鎖計画での供給元決定(供給先ロケーション、輸送レーン、および輸送手段の決定に関する情報)