在庫日数の計算
製品不足が発生したり、在庫レベルが高くなりすぎたりしないように、在庫日数を使用して、在庫および入庫により所要量を満たすことができる期間を決定します。
さまざまな在庫日数タイプにより、計画担当者は、発生した問題に対して割り当てるべき優先度レベルを把握することができます。

在庫日数は、さまざまな在庫カテゴリおよび入庫カテゴリに基づいて計算することができます。また、製品マスタで、在庫日数の計算時に早期入庫または遅延入庫を考慮に入れるかどうかを設定することができます。
たとえば、在庫日数が1 日未満の場合、生産に原材料が供給されない可能性があります。
入庫分在庫日数が予定納入時間よりも少ない場合も、計画担当者はアクションを実行する必要がありますが、この状況の緊急性はそれほど高くありません。
製品利用可能在庫において重要な状況が発生した場合、または在庫レベルが高すぎる場合は、アラートが発行されます。
...
1. 生産計画/詳細計画のカスタマイジングで、オーダービュー → 在庫日数タイプ更新を選択して、在庫日数タイプおよび最小在庫日数を更新しておきます。
以下の設定を行うことができます。
○ 入庫カテゴリおよび所要量カテゴリ
在庫日数計算で考慮される入庫カテゴリおよび所要量カテゴリを定義することができます (たとえば、在庫カテゴリには利用可能在庫に加えてロック済在庫を含めることができます)。
○ 在庫日数タイプ
どの在庫カテゴリおよび入庫カテゴリをどの需要予測カテゴリおよび所要量カテゴリと比較するかを定義することができます。
新規の在庫日数タイプを登録する場合にコピーすることができる標準的な在庫日数タイプが2 つあります。
■ SAP1 = 在庫日数 (現在 R/3 システムで定義されているすべての在庫、所要量、および需要予測が含まれています。)
■ SAP2 = 入庫分在庫日数 (現在 R/3 システムで定義されているすべての在庫、入庫、所要量、および需要予測が含まれています。)

標準的な在庫日数タイプをコピーしてから、在庫日数の計算から除外するカテゴリを削除することができます。
製品ビューまたはアラートモニタにアクセスすると、最大3 種類の在庫日数タイプを計算することができます。さまざまなタイプの在庫日数があるため、各カテゴリが製品利用可能在庫に与える結果を比較し、何らかのアクションが必要かどうかを確認することができます。

たとえば、以下のような在庫日数タイプ?指定することができます。
- 在庫およびすべての所要量を考慮に入れます。
- 在庫、すべての所要量、確実に受領できるすべての入庫(製造指図や購買発注など) を考慮に入れます。
- 在庫およびすべての所要量と入庫を考慮に入れます。
○ (アラートの) 最小在庫日数および最大在庫日数の定義
最小在庫日数および最大在庫日数を定義することができます。
在庫日数タイプごとに、最小在庫日数を指定することができます。在庫日数がこのレベルを下回ると (最小在庫日数未満)、アラートが発行されます。
在庫日数タイプごとに、最大在庫日数も指定することができます。在庫日数がこのレベルを超過すると (必要在庫日数を超過)、アラートが発行されます。
これらの値に基づいてアラートが発行され、製品利用可能在庫に関連する重要な状況が発生している可能性があると警告されます。

拡張 APOCV001 を使用すると、たとえば、異なる製品に異なる最小在庫日数を定義することができます。
2. オーダービューのカスタマイジングで、レイアウト設定 → 更新: 一般設定を選択して、計算する在庫日数タイプ(最大3 つ) を入力しておきます。
このとき、計画機能で、日数ではなく週数または月数で在庫日数が表示されるように定義することもできます。
ロケーション依存製品マスタで、早期終了差異のアラートしきい値および遅延のアラートしきい値を定義しておきます。これらは、在庫日数計算において満たされない最初の所要量を決定する場合に関連します。

ビジネスアドイン/SAPAPO/RRP_COVPARAM 日次供給計算での入庫の時間パラメータを使用して、在庫日数の計算方法を指定することができます。この BAdI には、SAP APO 4.0 までのシステム動作に対応する導入例があります (SAP APO 4.0 までは、入庫要素に対する最大可能早期終了差異および入庫要素の最大許容遅延を考慮して在庫日数が計算されていました。SCM 4.1 以降では、早期入庫に対するアラートのしきい値および遅延入庫に対するアラートのしきい値が使用されます)。
カスタマイジングで、アラート決定に使用する在庫日数タイプおよび値を更新しておくか、またはアラートプロファイル内で各種の在庫日数タイプを割り当てておきます。
カスタマイジングで更新した在庫日数タイプか、またはアラートプロファイル内で割り当てた在庫日数タイプに基づいて、在庫日数が計算されます。
ロケーション依存製品マスタで早期入庫に対するアラートのしきい値および遅延入庫に対するアラートのしきい値を更新した場合は、計画担当者の観点からは問題とならない早期入庫または遅延入庫が、所要量を満たすために使用されます (例を参照)。
決定された在庫日数は、製品ビュー、製品概要、またはアラートモニタで照会することができます。
製品ビューでは、最大3 つの在庫日数が計算されて表示されます。つまり、在庫日数タイプ (最大 3 つ) それぞれに 1 つの値が表示されます。選択した紐付範囲の在庫日数のみが表示されます (計画セグメント)。また、この紐付範囲の最小在庫日数アラートも表示されます。
在庫日数は紐付範囲ごとに個別に計算されるため、受注生産では同じロケーションおよび計画バージョンに、同じ製品に対する異なる在庫日数が複数存在することがあります。1 つの製品のすべての紐付範囲に対して計算された在庫日数は、決定された最小在庫日数アラートおよび最大在庫日数アラートとして、アラートモニタに表示されます。

たとえば、在庫日数タイプ SAP 1 (在庫日数) および SAP 2 (入庫分在庫日数) を使用する場合、製品ビューには (在庫) 在庫日数および入庫分在庫日数が表示されます。
● (在庫) 在庫日数に基づいて、現在の在庫で所要量を満たすことができる本日以降の日数を確認することができます。
在庫日数は、在庫で所要量が満たされなくなるまでの(本日以降の) 日数を表しています。
● 入庫分在庫日数に基づいて、既存の所要量を満たすために入庫を行う必要のある期限(日数) を確認することができます。
入庫分在庫日数は、本日から在庫または入庫により所要量を完全に満たせなくなる時点までの日数を表します。
在庫日数に最小在庫日数および入庫分在庫日数も定義した場合は、計算された在庫日数と共に、決定された在庫日数アラートも表示されます。
たとえば、最小在庫日数に以下の値を定義したとします。
■
エラーアラート:
5
日
■
警告アラート:
10
日
■
情報アラート:
15
日
在庫日数として3
日間が決定された場合、在庫日数の横にエラーアラートのシンボル
が表示されます。
在庫日数は、製品計画テーブルの期間ビューおよび製品ビューにも表示されます。この在庫日数は、PP/DS での通常の在庫日数計算とは異なる方法で計算されます。期間ビューで計算された在庫日数に対してアラートは生成されません。
この在庫日数の計算の詳細については、
期間製品ビューでの在庫日数の計算を参照してください。
製品概要(および製品計画テーブルの製品概要チャート) には、選択したすべての製品についての在庫日数アラートおよび最小在庫日数アラートが表示されます。
製品概要を参照してください。
アラートモニタでは、1 つの製品のすべての紐付範囲についての最小在庫日数アラートおよび最大在庫日数アラートが表示されます。
● 在庫日数が最小在庫日数レベルを下回ると、アラート最小在庫日数未満が発行されます。
● 在庫日数が最大在庫日数レベルを超過した場合、アラート必要在庫日数を超過が発行されます。
紐付範囲ごとに計算された在庫日数が、最小在庫日数レベルおよび最大在庫日数レベルに定義されている値と共に表示されます。
アラートプロファイル内の在庫日数タイプを上書きするには、カスタマイジングでPP/DS アラートに対して最大3 種類の在庫日数タイプを更新します。これにより、これらの在庫日数タイプに基づいて、在庫日数アラートおよび最小在庫日数アラートが決定されます。
以下の例は、在庫日数の計算時に早期入庫および遅延入庫が考慮される状況を示しています。
ロケーション依存製品マスタ内に、早期入庫および遅延入庫のアラートしきい値として 72 時間 (3 日間) を入力しました。したがって、入庫分在庫日数の計算時に、所要日の前後 72 時間以内に行われた入庫も考慮されます。
6 月 30 日の時点でまだ在庫はありませんが、最初の所要日は 7 月 3 日です。在庫日数が 3 日間として計算されます。
その月のうちに、さらに所要量および入庫があり、これによって入庫分在庫日数が変更されます。
48 時間早く行われた 7 月 1 日の入庫は、72 時間の許容範囲内であるため、在庫日数計算で考慮されます。
また、48 時間遅く行われた7 月 11 日の入庫も、72 時間の許容範囲内であるため、考慮されます。
72 時間遅延のアラートしきい値を考慮すると、入庫によってすべての所要量を満たすことができるため、入庫分在庫日数は9.999,99 となります。

ロケーション依存製品マスタ内に、早期入庫および遅延入庫のアラートしきい値として 72 時間 (3 日間) を入力しました。したがって、入庫分在庫日数の計算時に、所要日の前後 72 時間以内に行われた入庫も考慮されます。
48 時間早く行われた 7 月 1 日の入庫?ヘ、72 時間の許容範囲内であるため、在庫日数計算で考慮されます。
144 時間遅れて行われた 7 月 11 日の入庫は、72 時間の許容範囲を超えているため、7 月 5 日の所要量を満たすために使用することはできません。
したがって、入庫分在庫日数は 5 日間となります。つまり、所要量を満たすためには、5 日 (+/- 72 時間) 以内に入庫が行われる必要があります。
