SAP Supply Network Collaboration (SAP SNC) では、かんばん処理に対してさまざまなパートナ固有の機能が利用可能です。特定の機能については、得意先とサプライヤの両方で使用することができます。
以下に 3 つの表を示します。最初の表は、サプライヤがかんばん処理で実行できる機能の概要です。2 番目の表は、得意先で利用可能な機能の概要です。3 番目の表には、両者に共通の機能が示されます。
サプライヤの機能
機能 |
説明 |
かんばんを作業中に設定し、ASN をドラフトとして保存する |
サプライヤが、空のかんばんの要求かんばん数量を得意先に送信した場合、サプライヤはそのかんばんを作業中かんばんステータスに設定します。 そのためには、かんばん詳細でかんばんを選択し、かんばんを作業中に設定し、ドラフト ASN を保存を選択します。SAP SNC では、画面領域 ASN 作業領域が自動的に表示され、以下のデータがかんばんから ASN に転送されます。 キ 出荷元ロケーション キ カスタマロケーション キ 出荷日時 キ (計画) 納入日 外部番号割当の場合は、ASN 番号をマニュアル入力します。 同じ出荷元ロケーションおよびカスタマロケーションの複数のかんばんに対して、1 つの ASN を登録することができます。SAP SNC では、かんばんの最早出荷日時、最早納入日時が ASN にコピーされます。 ドラフト ASN を保存するには、OK を選択します。かんばんが作業中ステータスを獲得します。得意先は、ドラフト ASN を SAP SNC の Web ユーザインタフェース (Web UI) で参照することはできませんが、かんばん処理の得意先ビューのかんばんステータスで現在サプライヤがかんばんを作成中であることが示されます。 取消を選択すると、ドラフト ASN は登録されません。かんばんは、空ステータスのままになります。 |
ステータスが空のかんばんを積送中に設定し、ASN を発行する |
サプライヤが得意先に空ステータスのかんばんの要求数量を送信する場合、サプライヤはかんばん詳細でかんばんを積送中に設定します。そのためには、かんばん詳細でかんばんを選択し、かんばんを積送中に設定し、ASN を発行を選択します。SAP SNC では、自動的に ASN 作業領域画面セクションが表示されます。必要に応じて、ASN データをチェックし、変更します。外部番号割当の場合、ASN 番号をマニュアル入力することができます。 ASN を発行するには、OK を選択します。SAP SNC により、得意先にこの ASN が送信されます。ASN 発行の影響は、以下のとおりです。 ● 得意先は発行された ASN を SAP SNC Web UI で参照することができます。 ● かんばんは、積送中ステータスを獲得します。 ● SAP SNC で、購買伝票の期限リストが更新され、期限リストからかんばん要求が削除されます。 ● 購買発注明細のかんばん要求で、SAP SNC により納入日程行タイプ ASN 確認済の確認納入日程行が登録されます。 取消を選択すると、ドラフト ASN は発行されません。かんばんは、空ステータスのままになります。 この手順を使用して、出荷先ロケーションおよび出荷元ロケーションが同じである、選択した複数の空かんばんのステータスを積送中に設定することができます。 |
ステータスが作業中のかんばんを積送中に設定し、ASN を発行する |
かんばん詳細で、サプライヤはかんばんステータスを積送中に設定し、ASN を発行機能を使用すると、選択した 1 つ以上のかんばんのステータスを作業中から積送中に変更することができます。これを行うには、これらのかんばん (上記を参照) に対して既存のドラフト ASN を発行します。この機能を使用するには、かんばんと ASN が以下の条件が満たされている必要があります。 キ かんばんのステータスが作業中である キ かんばんが同じドラフト ASN に属している キ ドラフト ASN に、選択されたかんばん以外に他のかんばんが含まれていない |
ASN を梱包する |
必要に応じて、サプライヤはドラフトの明細をマニュアルで、または自動的に 梱包することもできます。そのためには、ASN の ASN 処理を ASN 経由で呼び出します。 |
ASN を取り消す |
SAP SNC の ASN 処理で、サプライヤはステータスがドラフトまたは発行済である ASN の 取消を行うことができます。ドラフト ASN を取り消すと、かんばんは空ステータスになります。 |
得意先の機能
機能 |
説明 |
かんばんをマニュアルでフルに設定する |
SAP SNC でステータスが積送中のかんばんは、以下の場合に自動的にフルステータスが設定されます。 ● 得意先が要求かんばん数量を受領し、(かんばんを参照する) 入庫メッセージをそのバックエンドシステムから SAP SNC に送信 (入庫メッセージは、SAP SNC の ASN も 更新します) ● SAP SNC で ASN を 終了 ● SAP SNC の ASN 処理で、得意先が ASN の 全数入庫の確認をマニュアルで実行 かんばん詳細では、かんばんステータスをフルにマニュアル設定することもできます。 |
フルかんばんを終了する |
ステータスがフルであるかんばんが必要でなくなった場合、そのかんばんを終了することができます。そのためには、かんばん詳細でかんばんを選択し、かんばんを終了に設定を選択します。かんばんに終了ステータスが設定されます。 |
終了かんばんを SAP SNC で削除する
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終了したかんばんは、SAP SNC で SAP SNC レポート /SCA/DM_KNBN_DEL_CLOSED を使用して削除することができます。 オンライン処理でレポートを呼び出すには、SAP Easy Access 画面で Supply Network Collaboration → かんばん → 終了済かんばんの削除を選択します。 注記: キ レポートでは、かんばんは SAP SNC でローカルに削除されるだけです。SAP SNC により削除情報が得意先のバックエンドシステムに送信されることはありません。かんばんをアーカイブするには、バックエン?hシステムのアーカイブを使用します。 キ SAP バックエンドシステムから SAP SNC にマスタデータを転送して定期的に更新している場合、バックエンドシステムで削除したかんばんは SAP SNC でも自動的に削除されます。 |
ASN の入庫 (GR) ステータスをマニュアル設定する |
SAP SNC の ASN 処理で、得意先が ASN の 全数入庫の確認をマニュアルで行うことができます。ASN のかんばんにフルステータスが設定されます。 |
SAP SNC で ASN を終了する |
SAP SNC の ASN 処理で、得意先が ASN の 終了を行うことができます。ASN のかんばんにフルステータスが設定されます。 |
ASN を削除する |
SAP SNC システムで、レポート /SCA/DLV_DELETE を使用して 必要なくなった ASN の削除を行うことができます。 ステータス作業中の対応するかんばんは、ステータス空が必要になります。他のかんばんには、フルステータスが設定されます。 |
得意先およびサプライヤの機能
機能 |
説明 |
予定納入日程を照会する |
得意先は、予定納入日程を SAP SNC に送信し、サプライヤに所要量を事前に通知することができます。予定納入日程を照会するには、リリース概要か、 リリース処理のリリース詳細でリリースを呼び出します。リリースヘッダのかんばん区分に、かんばん処理のリリースが関連していることが示されます。 注記: 標準システムでは、かんばん予定納入日程に対して ASN を登録することはできません。 |
かんばん要求を照会する |
かんばんのかんばん要求を照会するには、かんばん詳細で PO (購買発注) を選択します。 |
期限の来たかんばん要求を照会する |
空または作業中ステータスのかんばんのかんばん要求を照会するには、SAP SNC の Web UI の入庫および所要量で購買伝票の期限リストを呼び出します。 サプライヤは、期限リスト内の未処理かんばん要求に対して ASN を登録することができます。詳細については、サプライヤの機能の表を参照してください。 |
かんばんの ASN を照会する |
かんばん詳細で、かんばんを選択し、ASN を選択します。SAP SNC では、サプライヤがかんばんに登録した最後の ASN が表示されます。 サプライヤは、変更モードに移行し、ASN を編集 (梱包など) して発行することができます (サプライヤの機能を参照)。 |
かんばんを印刷する |
管理周期ごとにかんばん印刷書式を印刷し、設定することができます。1 つ以上のかんばんを印刷するには、かんばん詳細でかんばんを選択し、印刷を選択します。SAP SNC では、かんばんデータ、およびバーコード、かんばん ID がかんばんに印刷されます。標準書式を使用しない場合は、フォームビルダを使用して独自の書式を登録し、BAdI SCA/DM_KANBAN を使用してこれを組み込むことができます。PDF ベース印刷書式またはスマートフォーム印刷書式を使用することができます。 印刷フォームタイプは、Supply Network Collaboration のカスタマイジングで、基本設定 → 印刷 → 設定: かんばん印刷書式を選択して定義します。 かんばんコンポーネントを使用して、バーコードスキャナでかんばんのバーコードをスキャンすることにより、バックエンドシステムでかんばんのステータスを変更することができます (通常は、フルと空の間で)。 このプロセスのために SAP SNC で印刷したかんばんを使用するには、バックエンドシステムで、SAP ノート 877591 を実装しておく必要があります。 あるいは、SAP SNC で独自の書式を使用して、かんばんを印刷することができます。書式には 2 つの異なるバーコードを印刷でき、たとえば、それを使用して明示的にステータスをフルまたは空に設定することができます。その場合、SAP ノート 877591 を実装する必要はありません。 |
かんばん詳細をダウンロードする |
テーブル書式のかんばん詳細をダウンロードすることができます。 |
担当者を照会する |
かんばん概要およびかんばん詳細で、選択された管理周期、または選択されたかんばんの担当者を照会することができます。 |
かんばんリリースを照会する |
かんばんの管理周期が分納契約リリースに基づいている場合、リリースに移動ボタンにより、そのリリースにナビゲートすることができます。
管理周期が別のオーダー伝票に基づいている場合は、このボタンは非表示になります。 |
ノートを登録する |
かんばん画面でノートボタンを選択することにより、管理周期にノートを追加することができます。 |