見越/繰延エンジンへの接続の確立
知的財産管理の収益認識では、見越/繰延エンジンが使用されます。このエンジンは、さまざまなアプリケーションコンポーネントで見越/繰延額を自動的に計算して転記するために使用するツールです。見越/繰延エンジンは SAP ERP Central Component (SAP ECC) の一部です。
IMG アクティビティのカスタマイジング設定 (SAP CRM および SAP ERP Central Component) を行って、SAP CRM システムで収益額が正しく決定され、更新されるようにします。これらの IMG アクティビティは、この文書の下にあるソリューションマネージャツールに一覧表示されています。
次の IMG アクティビティで追加設定を行います。これらの設定は収益認識に固有のものではありません。
カスタマイジングアクティビティ (SAP CRM) |
設定 |
カスタマリレーションシップマネジメント → 業種別ソリューション → メディア → 知的財産管理 → 取引 → IPM 取引の設定 → 定義: IPM 明細カテゴリの設定 |
見越/繰延エンジンに転送する明細の各明細カテゴリに対して収益認識カテゴリを割り当てる必要があります。 |
以下のエントリを含む IPM のカスタマイジング設定の例:
明細カテゴリ |
テキスト |
収益認識カテゴリ |
テキスト |
IVA1 |
IPM 保証前払 |
IPM2 |
契約認識日からのサービス関連 |
IVG1 |
PM 保証 |
IPM5 |
最低保証金の決済 |
IVM1 |
IPM 権利およびロイヤリティ |
IPM1 |
契約認識日からの期間関連 |
IVM2 |
IPM 権利およびロイヤリティ (実績報告確認あり) |
IPM2 |
契約認識日からのサービス関連 |
IVM3 |
IPM 権利およびロイヤリティ (分割支払あり) |
IPM3 |
BRI レベルの期間関連 |
IVY1 |
IPM ロイヤリティ |
IPM1 |
契約認識日からの期間関連 |
IVY2 |
IPM ロイヤリティ (実績報告確認あり) |
IPM2 |
契約認識日からのサービス関連 |
IVY3 |
IPM ロイヤリティ (分割支払あり) |
IPM3 |
BRI レベルの期間関連 |
カスタマイジングアクティビティ (SAP CRM) |
設定 |
カスタマリレーションシップマネジメント → 基本機能 → 日付管理 → 定義: 日付プロファイル |
日付プロファイルに IPM_RR_DATE 収益認識日日付タイプが存在する必要があります。 |
カスタマイジングアクティビティ (SAP CRM) |
設定 |
カスタマリレーションシップマネジメント → 業種別ソリューション → メディア → 知的財産管理 → 基本機能 → 価格設定 → 定義:データ値 |
見越/繰延エンジンで実績報告確認にも使用するデータ値を定義します。
カスタマ名称領域に値に対するデータ値を登録します (ここでは、例としてカスタマイジング設定例の 3REV 認識値データ値を使用することができます)。 SAP ECC システムで SAP カスタマイジング導入ガイド → 財務会計 → 総勘定元帳 → 取引 → マニュアル見越/繰延額 → ライセンス販売の収益認識 → 基本機能 → CRM への使用確認 → 割当: 権利使用確認のデータ値を選択し、このデータ値を見越/繰延タイプと会計基準に割り当てます。 |

会計管理(請求エンジン、見越/繰延エンジン、SAP CO-PA) に明細を転送するには、それらの明細をアプリケーションでリリースする必要があります。
機能を適切に動作させるためには、ソリューションマネージャで見越/繰延エンジン (SAP ERP Central Component) のための IMG アクティビティを実行する必要があります。これらのアクティビティはこの文書の下に一覧表示されています。
また、IMG セクション財務会計 → 総勘定元帳 → 取引 → マニュアル見越/繰延額で追加設定を行うこともできます。
これには、以下の手順を使用します。
...
1. システム付属の SAP カスタマイジング設定を確認します。
2. これらのカスタマイジング設定をコピーして、カスタマ名称領域に独自のカスタマイジングエントリを登録します。

見越/繰延エンジン (ERP Central Component) のカスタマイジング設定の例をクライアント 000 から他のクライアントにコピーする方法については、ノート 628362 (見越/繰延エンジンコンポーネントのカスタマイジング設定の例) を参照してください。
独自の付加原価計算を定義する場合には、独自の汎用モジュールを開発して適切に割り当てる必要があります。
カスタマイジングアクティビティ (SAP ECC) |
設定 |
財務会計 → 総勘定元帳 → 取引 → マニュアル見越/繰延額 → ライセンス販売の収益認識 → 付加原価計算 → 見越/繰延方法 → 定義:見越/繰延方法 |
この見越/繰延方法では、見越/繰延が可変率か定率かが指定されます。 付加原価計算を指定した汎用モジュールで、各見越/繰延方法を割り当てる必要があります。 |
見越/繰延方法のカスタマイジング設定の例:
見越/繰延方法 |
機能名 |
テキスト |
PERFBASED |
CRM_ACE_DS_METHOD_PERFBASED |
サービス関連決済 |
RECOUP |
IPM_ACE_DS_METHOD_RECOUP |
前払の回収 |
TIMEBASED |
CRM_ACE_DS_METHOD_TIMEBASED |
期間関連決済 |
カスタマイジングアクティビティ (SAP ECC) |
設定 |
財務会計 → 総勘定元帳 → 取引 → マニュアル見越/繰延額 → ライセンス販売の収益認識 → 付加原価計算 → 見越/繰延方法 → 開発: 見越/繰延方法の汎用モジュール |
ここでは、見越/繰延方法に割り当てることができる汎用モジュールを入力します。 |
汎用モジュールのカスタマイジング設定の例:
機能名 |
テキスト |
CRM_ACE_DS_METHOD_PERFBASED |
サービス関連の見越/繰延 |
CRM_ACE_DS_METHOD_TIMEBASED |
期間関連決済 |
IPM_ACE_DS_METHOD_RECOUP |
前払の回収 |
勘定設定のためのルールセットの定義
カスタマイジングアクティビティ (SAP ECC) |
設定 |
財務会計 → 総勘定元帳 → 取引 → マニュアル見越/繰延額 → ライセンス販売の収益認識 → 見越/繰延転記 → 勘定設定 → 定義: ルールセット |
ここでは次のルールを定義することができます。 伝票タイプを決定するためのルール: ソース項目 = ACCRULE、対象項目 = DOCTYPE 勘定設定のためのルール: ソース項目 = ACRTYPE、対象項目 = GLACCT_T、GLACCT_A |
ルールセットの値の定義
カスタマイジングアクティビティ (SAP ECC) |
設定 |
財務会計 → 総勘定元帳 → 取引 → マニュアル見越/繰延額 → ライセンス販売の収益認識 → 見越/繰延転記 → 勘定設定 → 定義: ルールセットの値 |
前のカスタマイジングアクティビティで指定したルールに対する値を記録します。 |
以下のように値を定義します。
伝票タイプ:
会計基準 |
伝票タイプ |
IAS |
SA |
勘定設定:
見越/繰延タイプ |
活動 |
開始勘定 (転記を行う勘定) |
目標勘定 (転記を行う勘定) |
RECOUP |
F |
|
|
RECOUP |
P |
|
|
REVENU |
F |
|
|
REVENU |
I |
|
|
REVENU |
P |
|
|
REVENU |
U |
|
|
IRPAID |
I |
|
|
IRPAID |
U |
|
|
IRPAID |
P |
|
|
IRPAID |
F |
|
|
ここでは欠損処理が実行されるため、見越/繰延タイプ RECOUP の勘定は見越/繰延タイプREVENU に関するトランザクションに対応している必要があります。

REVENU または IRPAID トランザクション I (または、初期転記を使用しない場合にはトランザクション P) の開始勘定は、請求エンジンが転記を行う決済勘定である必要があります。
SAP CO-PA 統合に対して以下のカスタマイジング設定を行います。
カスタマイジングアクティビティ (SAP ECC) |
設定 |
財務会計 → 総勘定元帳 → 取引 → マニュアル見越/繰延額 → ライセンス販売の収益認識 → 見越/繰延転記 → CO-PA 統合 |
使用されるすべての見越/繰延タイプに対して SAP CO-PA で収益を転記できる条件タイプを記録します。この条件タイプは、SAP CO-PA の値項目にも割り当てる必要があります。 |
前払の回収と収益配分に関して、BAdI CRM 見越/繰延: 見越/繰延エンジンのデータ変更 (CRM_ACE_INBOUND_BADI) に対してIPM_ACE_REVALLOC 導入を有効化する必要があります。この BAdI は、SAP ECC 導入ガイド (IMG) の財務会計 → 総勘定元帳 → 取引 → マニュアル見越/繰延額 → 基本設定 → CRM からのデータ転送 → BAdI → BAdI: CRM データ転送で利用できます。
データ値に対して定義された見越/繰延タイプが前払の回収に含まれないように、BAdI 収益認識の IPM 前払の回収(IPM_ACE_ADVANCE_BADI) に対して IPM_ACE_ADV_VALTYP 導入を有効化する必要があります。