契約対象マスタデータの配賦
この機能を使用すると、統合されたコンポーネント、カスタマリレーションシップマネジメント (CRM) と公共セクターの契約アカウント (PSCD) 間で契約対象マスタデータの自動配賦を定義することができます。この機能を正常に設定すると、双方向で契約対象マスタデータの配賦が可能になります。対応するフィルタ設定を使用すると、CRM での契約対象のダウンロードを制限することができます。初期ダウンロードでは、古い PSCD マスタデータのエクスポートがサポートされています。
契約対象マスタデータは、PSCD から CRM に個別オブジェクトとして技術的にマップされます。CRM における契約対象の基本データおよび契約会計データ (契約アカウント?契約パートナ) は、SAP 提供の特定のセットまたはリレーションシップカテゴリを使用して定義します。

図: 契約対象マスタデータの配賦
公共セクターの契約アカウント (PSCD) コンポーネントおよびカスタマリレーションシップマネジメント (CRM) でマスタデータオブジェクト契約対象のカスタマイジング設定を更新しておく必要があります。
● PSCD: SAP カスタマイジング導入ガイド → 財務会計→ 契約未収金/未払金管理 → 基本機能→ 契約対象
● CRM: SAP 導入ガイド → カスタマリレーションシップマネジメント → 業種別ソリューション → 公共セクター → マスタデータ → 契約対象→ 定義: 契約対象 (個別オブジェクト)
●
CRM の製品マスタデータ処理で、契約対象オブジェクトファミリーに使用するルートカテゴリの製品カテゴリを製品カテゴリ品目に割り当てて従属するように定義しておく必要があります (参照:
階層処理)。
契約対象配賦に必要なアダプタオブジェクト
コンポーネント、カスタマリレーションシップマネジメントでは、アダプタフレームワークにおける契約対象マスタデータ (Ctrt Ojt マスタデータ) のアップロード/ダウンロードが、以下の 3 つの業務アダプタオブジェクトによって制御されています。
アダプタオブジェクト |
用途 |
テーブル/構造 |
項目 (フィルタ) |
PSOB_ALL |
Ctrt Ojt 基本データおよび契約会計データを CRM から PSCD へアップロード |
|
(フィルタ不可) |
PSOB_MAIN |
Ctrt Ojt 基本データを PSCD から CRM へダウンロード |
DPSOB |
LEGACYOBJK1 (旧システムのキー) PSOBKEY (Ctrt Ojt ID) PSOBTYP (Ctrt Ojt カテゴリ) |
PSOB_REL |
Ctrt Ojt 契約会計データを PSCD から CRM へダウンロード |
DPSOB |
LEGACYOBJK1 (旧システムのキー) PSOBKEY (Ctrt Ojt ID) PSOBTYP (Ctrt Ojt カテゴリ) |
DPSOB_BP_ACC |
PARTNER (ビジネスパートナ) PARTNERACCTYP (契約アカウントカテゴリ) XOBSL (無効区分) |

アダプタオブジェクト PSOB_MAIN および PSOB_REL のフィルタ設定は、互いに論理的に調整する必要があります。また、両方のダウンロードで同じ契約対象が含まれている必要があります。
契約対象のアップロードは、サブスクリプションが定義されている (セクション「アクティビティ」ポイント 4 を参照) CRM に登録されたすべての契約対象が PSCD に転送されるように、アダプタオブジェクト PSOB_ALL で設定されます。逆に、PSCD から CRM への契約対象のダウンロードの場合、選択した契約対象マスタデータを対応するフィルタ設定を使用して CRM に転送するよう調整することができます。オブジェクトフィルタ特性で、以下を定義することができます。
● ダウンロード予定の契約対象タイプまたはファミリーの定義
● 割当済みビジネスパートナまたは契約アカウントカテゴリに準拠したダウンロードの制限
● 無効のフラグが設定された契約対象のダウンロードからの除外

無効な契約対象をダウンロードしないためのフィルタ設定:
テーブル: DPSOB_BP_ACC
フィルタ XOBSL
演算子: NE not equal to (<> low)
パラメータロー X
1. アップロード/ダウンロードの制御パラメータの定義
PSCD IMG アップロード/ダウンロードの制御パラメータの定義で、CRM で使用するルートカテゴリおよび論理 CRM システムの名前を指定します。古い契約対象の初期ダウンロード用に GUID を後続で生成するための区分を設定します。

PSCD で ERP 2005 より前に登録された契約対象には GUID はありません。GUID は、配賦するために必須です。したがって、古い PSCD 契約対象用の GUID を初期ダウンロードで後続生成するように、パラメータ PSOB_GUID_ADD を使用して定義することができます。
SAP カスタマイジング導入ガイド → 財務会計 → 契約未収金/未払金管理 → 統合 → スタマリレーションシップマネジメント → 契約対象 → アップロード/ダウンロードの制御パラメータの定義を使用して設定します。
2. 契約アカウントタイプとオブジェクトファミリーの調整
契約対象マスタレコードを配賦するには、契約アカウントタイプと対応する契約対象オブジェクトファミリー間でマスタデータ特性を調整します。オブジェクトタイプおよび使用される製品カテゴリごとに、対応するオブジェクトファミリーを定義しておく必要があります。

また、PSCD の契約対象名の言語キーを定義する必要があります。PSCD とは異なり、CRM における名前は、言語依存で保存されます。言語キーを定義しない場合、名前は配賦されません。
これらの設定は、PSCD IMG アクティビティ契約対象タイプごとのアップロード/ダウンロード用制御パラメータの定義で行います。
3. 契約対象 ID に同じ番号を設定
PSCD およびCRM (この場合は製品ID) で契約対象ID を同じにする場合は、両方のシステムで使用する番号の範囲を調整し、製品ID を最大20 文字に制限する必要があります。
a. IMG アクティビティ契約対象タイプごとのアップロード/ダウンロード用制御パラメータの定義で PSCD カスタマイジングの外部BA ID 区分を設定します。
b. PSCD カスタマイジング (財務会計 → 契約未収金/未払金管理 → 契約対象 → 番号範囲と契約対象タイプ)、およびCRM カスタマイジング (クロスアプリケーションコンポーネント → SAP 製品 → 製品カテゴリ設定 → 番号配賦 → 製品カテゴリ品目の番号範囲の定義) で、2 つの番号範囲を調整して定義します。

番号範囲 01 CRM: 内部番号配賦 PSCD: 外部番号配賦
番号範囲 02 CRM: 外部番号配賦 PSCD: 内部番号配賦
c. CRM カスタマイジング (クロスアプリケーションコンポーネント → SAP 製品 → 基本設定 → 製品カテゴリ設定 → 番号配賦 → 定義: 製品ID の出力/記憶域書式) で、製品 ID を最大 20 文字に制限します。この長さは、PSCD における契約対象 ID の最大長と同じになります。
4. ミドルウェアの設定
使用する契約対象オブジェクトファミリーごとにアドミンコンソールでサブスクリプションを登録します。設定は以下のとおりです。
○ パブリケーション: 製品個別オブジェクト (オブジェクトファミリー別) (MESG)
○ カテゴリ: シンプルインテリジェント
○ 基準値: low <your contract object-object family>
これらの設定は、CRM
の SAP Easy
Access メニューからアーキテクチャ/テクノロジー
→
ミドルウェア
→
管理
→
アドミンコンソールを選択して行います。アドミンコンソールを使用したサブスクリプション登録の追加情報については、
サブスクリプション管理を参照してください。
5. アダプタフレームワークのアップロード設定
使用する契約対象オブジェクトファミリーをアダプタオブジェクト PSOB_ALL のアダプタフレームワークで定義します。これは、CRM から PSCD にエクスポートされます。
CRM カスタマイジングで、カスタマリレーションシップマネジメント → 業種別ソリューション → 公共セクター → マスタデータ → 契約対象 → 定義: 契約対象のアップロードのアダプタオブジェクトを選択してこれらの設定を定義します。
6. オプション: アダプタフレームワークのダウンロードフィルタ設定
PSCD から CRM へエクスポートする契約対象を制限する場合、対応するフィルタ設定を使用してアダプタフレームワークで定義する必要があります (セクション「機能」を参照)。
これらの設定は、CRM のSAP Easy Access メニューからアーキテクチャ/テクノロジー → ミドルウェア → データ交換 → オブジェクト管理 → ビジネスオブジェクトを選択してアダプタフレームワークで行います。
7. 初期ダウンロード
古い PSCD 契約対象マスタデータを初期ダウンロードとしてCRM に転送する場合、以下のように 2 つに分けて実行します。
a. オブジェクトPSOB_MAIN を使用して契約対象基本データのダウンロードを実行
b. オブジェクトPSOB_REL を使用して契約対象契約会計データのダウンロードを実行
初期ダウンロードの実行は、CRM の SAP Easy Access メニューからアーキテクチャ/テクノロジー → ミドルウェア → データ交換 → 初期ロードを選択して行います。