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用途
このセクションでは、原価対象管理における集計の業務方法論を解説します。また、この方法論によるデータの解釈がユーザに与える影響についても解説します。
以下のアスペクトを検討します。
元対象の集計データ
原価対象管理
( 製品ドリルダウン、集計階層、原価対象階層 ) における集計分析方法すべてに共通した特徴は、それらの方法が元対象のデータ ( 製造指図、製品原価コレクタなど ) に基づいていることです。データは、これらの元対象で以下の情報に応じて更新されます。
さらに、以下のように細分化されます。
データ収集によって、集計時間枠のデータが以下のように集計構造に期間ごとに転送されます。
例
以下の例は、マスタデータ部分とシナリオとに分割されます。
マスタデータには以下の情報が含まれます。
シナリオには、
2 つの期間にわたる製造プロセスが示されています。両方の指図には、決済タイプ
FUL ( 全額決済 ) の決済規則が設定されています。各期間の終わりに、期末処理が 指図別製品原価で実行されます。マスタデータ

間接費が内部活動に適用されます。計画間接費率は
50% ですが、実績比率は 75% です。このため、差異が生じています。
集計分析における半製品の原価
半製品の原価は通常、集計特性が階層内で品目よりも上位にあるような特殊ケースです。
原材料消費、活動消費、間接費、仕掛品、差異カテゴリおよび計画
/ 実績比較は、個々の集計レベルの原価要素ごとに簡単に集計できますが、計画原価、実際原価および目標原価の集計キー数値は個別に集計する必要があります。たとえば、期間
1 のキー数値レベルの集計を見てみます。品目レベルでは、半製品の 450 USD および最終製品の 675 USD の実際原価借方はデータの解釈上問題がありません。しかし、キー数値として集計された両方の指図の実際原価借方を見てみます
($450 + $675 = $1125) 。この値は、期間全体の実際原価と見なすことはできません。これは、このキー数値に、半製品の製造原価と、最終製品の製造用の半製品の払い出しの両方が含まれているためです。実際原価借方
$1125 と集計された実際原価貸方 $400 を相殺しても、期間の実際原価にはなりません。同様の問題が、計画原価および目標原価のキー数値についても発生します。
推奨
半製品の原価を、他の原価とは別に分析します。
この分析を集計階層と原価対象階層で行うには、原価要素を基準とした集計、および適切に定義された品目勘定設定を使用します ( 半製品の消費の更新のために原価要素を区別します ) 。製品ドリルダウンの場合、半製品の消費に使用する原価要素を個別の原価構成に割り当てるための原価構成レイアウトを定義することができます。この原価構成レイアウトの指定は、製品原価管理のレポートパラメータ更新の情報管理のカスタマイジングで行います。
半製品の原価を解釈する際、期間の原価にすでに反映されている比率、または前期間ですでに製造されている半製品を識別する必要があります。この処理は、自動的に行われません。
全額決済の対象
ユーザの多くは、定期レポートの集計分析を使用します。個別対象の原価は通常、累計されます。製造指図の場合、この処理には決済タイプ
FUL ( 全額決済 ) を使用します。以下に、全額決済の対象の期間分析における問題について解説します。上記の製造指図の例は、決済規則全額決済が設定されている製造指図が、
2 つの期間にわたって実行される場合を示しています。合計目標原価は、指図が納入されているか技術的に完了している期間にのみ計算され、データベース上で更新されます。 SAP システムでは、目標原価の計算と更新は
差異計算時に行われます。目標原価と実際原価のキー数値は、最終製品の製造指図に借方転記されることに留意してください。会計期間
1 の実際原価には該当する目標原価がなく、両期間に累計された目標原価 $950 が会計期間 2 にあります。この場合、個々の会計期間を別々に分析すると、正しい結果が得られません。高度な集計レベルまたは長期間に渡るレポートでは、こうした期間的な影響はゼロになる傾向があります。
集計時間枠
データ収集の実行には、集計時間枠の
" 開始期間 " および " 終了期間 " を指定する必要があります。時間枠では、以下の指定が行われます。

データ収集実行の有効期間の制限は、データを集計する対象の選択に影響を与えません。たとえば、集計階層を定義することによって選択する対象を指定します。
推奨
最低限、未決算期間を集計時間枠として財務会計に指定します。これは、元対象のデータが未決算期間内で変更する可能性があるからです。通常は、決算期間、およびこれに先立つ期間を選択します。
ステータスに依存する選択の特別処理
集計階層と共にステータス選択プロファイルを使用する場合、集計時間枠の定義に、これを考慮する必要があります。

差異が計算済みである対象のみを含むステータス選択プロファイルが設定されている集計階層を使用します。同時に、期間
2 から期間 2 に集計時間枠を指定します。これによって、上記例の最終製品の製造指図が初めて含められますが、集計されるのは、期間 2 のデータだけです。この結果、 全額決済の対象で解説したように、実際原価の一部だけを持つ累計目標原価が集計レポートに含まれることになります。このため、適切な結果を得るためには、元対象の最大有効日数を反映する集計時間枠を選択する必要があります。
集計時間枠に、最初に集計される対象の最大有効日数が含まれていることを確認してください。