代入ルールはルールマネージャに保存されており、データ入力のときは、統合マネージャにより代入が行われます。代入は、データが集計データベースで集計される前に行われます。
FI-SL
の代入は、 ( SAP R/3 システムに値の入力が行われる際 ) それらの値をユーザ定義のブール論理式と照合する処理です。命令が真の場合、指定した値が FI-SL アプリケーションコンポーネントに代入されます。代入はチェックの前に行われるため、代入された値もチェックすることができます。
代入には、
999 ステップまで含めることができます。したがってデータが転記される前に、任意の数のブール論理式を使って、データを代入することができます。代入のステップは、次のような主要コンポーネントから構成されます。
前提条件命令は、代入が行われる前に、満たしておかなければならない条件を定義します。前提条件命令が偽の場合、トランザクションは代入なしで続行されます。前提条件命令が真の場合、トランザクションは代入を行った上で続行されます。
代入値は数値または文字の値で、入力された値はこれを使って代入されます。
代入を、代入
Exit の中で実行するように指定することもできます。代入 Exit 番号により、ユーザ定義の ABAP プログラムが参照されます。代入 Exit を使って値を代入すると、より複雑な代入を定義でき、また、 1 回の代入で複数の値を代入することができます。詳細は、 チェック / 代入 / ルールにおけるユーザ Exitを参照してください。代入を定義するときには、チェックと同様の構文を使用します。代入の前提条件命令は、単純な命令の場合と、命令、ルール、およびセットの組合せからなる複合命令の場合があります。
次の表に、ユーザ定義の代入例を示します。
前提条件命令 |
代入 |
原価センタが 10 の場合 |
プラントに値 1 、事業領域に値 3 が代入されます |
勘定コードが 100000 で、事業領域が 20 の場合 |
原価センタに値 001 が、期間に 012 が代入されます |
勘定がセット ACCT-23 にあり、原価センタがセット CENTER-56 にある場合 |
製品コードに値 “ ブランク ” が代入されます |
伝票が
FI-SL アプリケーションコンポーネントに転記される際、さらに詳しい内容を伝票情報に追加することによって、データ集計に代入を使うこともできます。入力値が勘定
100000 から 200000 および原価センタ 2 である場合に、代入を登録して次元プラントに値 10 を代入 ( 登録 ) するとします。値が FI-SL へ転勤されると、勘定 100000 から 200000 および原価センタ 2 の次元プラントに値 10 が登録されます。次の図は
FI-SL の代入と、 SAP R/3 システムに入力される値との応答がどのように行われるかを示したものです。各代入のステップは、次のとおりです。
代入は、チェック、元帳選択ルール、および集計ルールとともに統合マネージャの一部です。
前提条件命令が真の場合、代入が行われます。前提条件命令が偽の場合、代入は行われません。
FI-SL
アプリケーションコンポーネント以外から値を代入しているときは、データが代入される次元を、代入するブール論理クラスに定義する 必要があります。代入命令の登録に関する追加情報については、
FI-SL システムへのブール論理式の登録を参照してください。代入の登録に関する追加情報については、
代入の登録を参照してください。マトリクス代入
マトリクス代入
を登録することもできます。マトリックス代入を使用すると、伝票ヘッダやすべての伝票明細を含めた伝票全体に対して代入を行うことができます。マトリクス代入は、財務会計
( FI) のアプリケーションエリアで呼出位置コードが 0003 の場合にのみ使用できます。