グローバルセルの定義
複数の行や列にわたるセルの計算を行う場合、 グローバルセルを使用します。グローバルセルの定義は、レポートマトリクス内の特定の位置を正確に示す行と列ブロックの組合せを指定して行います。
グルーバルセルを含むレポートを定義する際、シンボルを使ってセルの組合せを定義します。シンボルは、レポートセルの行と列の組合せを定義するセット明細とセットヘッダ、またはそのいずれかに割り当てられる名称です。セットヘッダのシンボルは、セット内のすべての値を指し、セット明細のシンボルは、個別のセット値を指します。
( シンボルについての詳細は、 レポートライタでのシンボルの使用を参照してください。 )
論理式とキー数値ブロックの両方またはいずれかを入力したレポート行を参照するグローバルセルを定義することができます。
そのため、この新しい拡張機能を使用するために、グローバルセルの定義手順が少し変わりました。
この手順は、キー数値セルの入力に使用する手順と同じです。詳細は、
計算済みキー数値の定義の 「キー数値セルの定義」 セクションを参照してください。特定の部門
( マーケティング部門など ) で発生した実績人件費と、その部門内の実際の従業員数を表示するレポートを登録するとします。次に、グローバルセルを定義して、従業員1人あたりの人件費を表示する列を追加登録します ( 下の図を参照してください ) 。
次の図は、上のレポート例を定義するのに使用した行ブロック、列ブロック、およびグローバルセルを示しています。レポート例は、テーブル
CCSS に定義されています。グローバルセル
’ EMPL ’ は、値 4 を指します ( 上の図を参照 ) 。セルには、シンボル EMPLOYEE( 行組合せ ) と ACTQTY( 列組合せ ) が割り当てられています。シンボル EMPLOYEE がセット EMPLOYEES ( 行ブロック2 ) のセット明細 EMPLOY に割り当てられており、シンボル ACTQTY はセット COL-QTY ( 列ブロック2 ) のセット明細 ISSME に割り当てられています。
上の図で使われた論理式は、’
001 ’ / ’ EMPL ’ ( 列ブロック 1) です。’ 001 ’ は、データセット COL-COSTS のセット明細 001( 値 ISWKG( 実績原価 ) を含む ) を表します。グローバルセル
’ EMPL ’ は、レポートライタが計算を実行する前に定義しておく必要があります。 ( セルへの論理式の入力に関する詳細は、 論理式を参照してください。 )行組合せ
EMPLOYEE と列組合せ ACTQTY をもとに、レポートライタは 原価 / 従業員の計算を次のように行います。’
001 ’ = ISWKG ( 実績原価 )’
EMPL ’ = 行組合せ EMPLOYEE ( 従業員数 )列組合せ
ACTQTY ( 実際数量 )
人件費
/ 実際数量と従業員数 / 実績原価の組合せのレポートには、データレコードは表示されませんから、このセクションの最初の図に示したレポートを作成するには、これらの行 / 列の組み合わせを無効化しなければなりません。上の例のようなレポートを作成するには、レポートを次の手順で定義してください。
上のレポートでは、次のセットが使用されます。
レポート行 : |
特性 KSTAR ( 原価要素 ) の単一次元セット 0HBAB-PERSON で、人件費を含む。 |
基本セット EMPLOYEES で、統計キー数値 EMPLOY ( 従業員数 ) を含む。セット明細 001 には、シンボル EMPLOYEE が割り当てられます ( 統計キー数値 EMPLOY の場合 ) 。 | |
レポート列 : |
データセット COL-COSTS で、明細 001 に事前定義列 ISWKG ( 実績原価 ) を、明細 002 に論理式 ’ 001 ’ / ’ EMPL ’ を含む。’ EMPL ’ は、 原価 / 従業員列の定義に使われたグローバルセルの名称です。 |
データセット COL-QTY で、明細 001 の事前定義列 ISSME ( 実際数量 ) を含む。セット明細 001 には、シンボル ACTQTY が割り当てられます ( 事前定義列実際数量の場合 ) 。 |
行ブロックの定義は、任意のレポート登録画面から次の手順で行うことができます。
a)
ジャンプ→行と選択します。レポート登録
: ヘッダ画面が表示されます。b)
以下のデータを入力してください。− 行ブロック1としてセット
OHBAB-PERSON− 行ブロック
2 としてセット EMPLOYEES
列ブロックは、任意のレポート登録画面から、次の手順で定義します。
a)
ジャンプ→列を選択します。レポート登録
: ヘッダ画面が表示されます。b)
以下のデータを入力してください。− 列ブロック1としてセット
COL-COSTS− 列ブロック
2 としてセット COL-QTY
レポート登録
: 列画面からグローバルセルを定義するには、次の手順で行います。a)
ジャンプ→セルと選択します。レポート登録
: ―画面が表示されます。b)
セル項目にセル名 EMPL が自動的に表示されます。グローバルを選択して、セル
EMPL をグローバルセルとして定義します。グローバルフラグを立てないと、定義するセルは通常のセル
( ローカルセルとも呼ばれる ) になります。ローカルセルの組合せによって参照されるのは、現行の行と列ブロックの 1 つの特性だけです。ローカルセルは、 1 つの行 / 列ブロック内でのみ有効です。c)
編集→セル選択と選択します。セル
Empl の定義のダイアログボックスが表示されます。d)
ブロック番号項目に、グローバルセルの行組合せを入力する行ブロックの番号を入力します。この項目には 2 と入力します。これによりシステムは、セルの列組み合わせが、列ブロック 2 のどこかにあることを認識します。e)
続行を選択します。セル
Empl の定義のダイアログボックスが表示されます。この画面で、セル EMPL 用の行と列の組合せを定義します。f)
セルの行組み合わせとして使用するシンボルを選択するには、次の手順で行います。− 行
- ブロック番号項目の行ブロック番号が正しいかどうかをチェックします。前のダイアログボックスで入力した行ブロック番号がデフォルト値として表示されます ( この場合は2 ) 。− 行組合せ定義を選択します。
セット
EMPLOYEES のシンボル EMPLOYEE が 組合せ項目に表示され、セルの正確な行組合せの位置を示します。行ブロックで使用するセットで、複数のシンボル名が定義されている場合、行組合せとして使用できるシンボルの一覧を表示したダイアログボックスが表示されます。表示の中から、セルの行組合せとして使用するシンボルを選択することができます。
g)
セルの列組合せとして使用するシンボルの選択は、次の手順で行います。− 列
- ブロック番号項目に番号 2 を入力します。これによりシステムは、セルの列組合せが、列ブロック 2 のどこかにあることを認識します。− 列組合せ定義を選択します。
セット
COL-QTY のシンボル ACTQTY が 組合せ項目に表示され、セルの正確な列組合せの位置を示します。列ブロックで使用するセットで、複数のシンボルが定義されている場合、列組合せとして使用できるシンボルの一覧を表示したダイアログボックスが表示されます。表示の中から、セルの列組合せとして使用するシンボルを選択することができます。
h)
続行を選択します。定義フラグが立てられ、セルが定義されたことを示します。
− 人件費
( 行ブロック1 )/ 実績原価 ( 列ブロック1 )− 従業員数
( 行ブロック2 )/ 実績原価 ( 列ブロック1 )行と列ブロックの組み合わせの無効化についての詳細は、
行ブロック内の列の無効化を参照してください。レポートのジョブを実行し、このレポートを出力すると、レポート列 原価
/ 従業員の追加列に従業員一人あたりの実績人件費が示されます ( このセクションの最初の図を参照してください ) 。