レポートライタでの変数の使用 

レポートでは変数も使用することができます。変数とは、変数を使用するレポートを実行するときに指定されるデータのプレースホルダのことです。

レポートでは、一般データ選択変数を使用することができます。一般データ選択変数は、レポート用に選択されるデータを決定する変数です。一般データ選択変数には、以下のようなものがあります。

この変数は、特定の値を表します。値変数は基本セットに入力しますが、変数の値は、この変数を含むセットを使用したレポートを実行するときに決定します。値変数が使用できるのは、基本セットに限られています。

この変数は、変数の値を決定する論理式を表します。論理式変数が使用できるのは、基本セットに限られています。

この変数は、セットと、そのセットに含まれる値を表します。セット変数が使用できるのは複合次元セットに限られています。セット変数を持つ複合次元セットは、レポートの列ブロックとして使用することはできません。

値変数

値変数は、ユーザがセットに直接入力できるユーザ定義変数です。値変数が使用できるのは、基本セットに限られています。

YEAR という変数を登録するとします。変数 YEAR を基本セットで使用し、その基本セットをレポートで使用する場合、レポートを実行する際に会計年度を入力してください。

レポートライタで使われる値変数は、レポート用にレコードを選択するとき、選択画面に表示されます。レポートで値変数を使用する場合、変数用に選択した値は 1 回のレポート実行についてのみ有効です。変数には、レポート実行のたびに異なる値を入力することができます。また、変数にはデフォルト値を定義することもできます。この値は、レポートを実行するたびに表示されます。

詳細は、 値変数の登録を参照してください。

論理式変数

論理式変数は、変数に対する値を決定するユーザ定義の論理式を表します。論理式変数が使用できるのは、基本セットに限られています。

システム内の今年度の変数をもとに前年度を自動的に算出する論理式は、次のようにして作成します。

  1. YEAR( 現会計年度 ) という論理式変数を登録します。これは、ユーザ Exit S001 を使用して現会計年度を決定します。
  2. PR-YEAR( 前年度 ) という別の論理式変数で、この論理式を参照します。この論理式は、 &YEAR - 1 と入力します。ユーザ Exit S001 を用いて現会計年度が決定され、次に 1 年を差し引いて論理式変数 PR-YEAR の値が求められます。

レポートで YEAR PR-YEAR の両方を使用した場合、今年度の入力だけが要求されますが、今年度のデフォルトがシステム日付から取り込まれます。 PR-YEAR の値はシステムによって (YEAR に入力した値から 1 が引かれて ) 自動的に算出されます。また、論理式 ( #S001-1 -1) にあるユーザ Exit S001 を使用して PR-YEAR を定義することもできます。

詳細は、 論理式変数の登録を参照してください。

また、レポート列に論理式変数を使用すると、新しい複数のタイプのレポートを登録することができます。これについての詳細は、 レポートでの論理式変数の使用例を参照してください。

セット変数

セット変数は、特性の基本セットまたは単一次元セットを表します。セット変数は、複合次元セットに入力するか、選択セットとして直接レポートに入力します。

原価センタ特性に CNTR-V というセット変数を登録するとします。このセット変数を登録するとき、セット名 ( 原価センタ特性の場合は TD-RCNTR-12 など ) を変数のデフォルト値として入力します。

以下のいずれかにセット変数を使用することができます。

レポートで使用するセットにセット変数 CNTR-V を入力すると、レポートのデータレコードを選択する際に、セット名を入力するようレポートライタから要求されます。セット名のデフォルト値は、セット TD-RCNTR-12 です。必要に応じて、別のセットまたは個別の原価センタ、あるいはその両方を入力することができます。

リリース 4.0 からは、デフォルトセットのテーブル項目が、レポートのテーブルで対応する特性と互換性を持つ場合に、レポートのテーブルとは異なるテーブルを使用するデフォルトセットを持ったセット変数を使用できるようになります。

レポートライタで使われるセット変数は、レポート用にレコードを選択するとき、選択画面に表示されます。レポートで使われるセット変数ごとに、レポートライタによって選択画面に入力項目が登録されます。この項目のセットを入力するか、あるいはセットの代わりに個別の値または値範囲のいずれかを入力することができます。

詳細は、 セット変数の登録を参照してください。