項目移動とロールアップ 

ロールアップを実行する際、次の次元のデータが、ソース元帳からロールアップ元帳の次元へ自動的に転送されます。

会計年度および会計期間次元のデータは、ロールアップ元帳の期間定義により決定されます。

ロールアップ元帳に他の次元 ( 勘定コード、原価センタ、事業領域など ) からのデータを取り込むには、それらの次元を項目移動として定義しなければなりません。

項目移動には、次の項目が含まれます。

下の図は、簡単な項目移動の例を示しています。勘定コード、原価センタ、および事業領域次元が、ソース元帳からロールアップ元帳に転送されます。

 

 

この例では、勘定、原価センタ、および事業領域の各次元のデータが、ロールアップ元帳に転送されています。項目移動定義を必要としない次元 ( 元帳およびレコードタイプなど ) のデータも、ロールアップ元帳に転送されます。

次元に対し項目移動がまだ定義されていない場合、それらの次元のデータは項目移動を定義した次元内で集計されますが、次元そのものはロールアップ元帳に転送されません。

原価センタ次元および勘定次元に対してデータを選択しているにもかかわず、項目移動が勘定次元にしか定義されていない場合、選択した原価センタのデータは勘定次元で集計され、取り込まれます。

項目移動の各グループに項目グループコードを割り当て、次にその項目グループコードをロールアップに割り当てます。項目グループコードで、次元をどのようにロールアップ元帳に取り込むかが決定されます。項目グループコードの割当については、 ロールアップの登録を参照してください。

すべてのデータを一対一の関係で取り込む場合、ロールアップ項目移動にすべての次元を定義する必要があります。

項目移動を定義する際、レシーバサマリテーブルにレシーバ次元が存在しなくても、センダテーブルの次元を明細データベースのレシーバ次元に転送できるように定義することもできます。

項目移動を以下のように定義するとします。

オリジナル勘定次元はサマリテーブル GLT1 には存在しませんが、サマリテーブル GLT1 に対応する明細データベース GLS1 のデータ部分に、この次元を定義することができます。この場合、勘定次元は、テーブル GLS1 の中でのみオリジナル勘定次元に転送されます。

項目移動の登録に関する詳細は、 特別目的元帳についての導入ガイド (IMG) 項目移動の更新のステップを参照してください。ロールアップ内での項目移動の変更については、 ロールアップの登録を参照してください。

項目移動と代入活動

ロールアップに項目グループコードを定義する際、項目移動に代入活動コードを割り当てることができます。ロールアップを実行すると、この代入活動コードにより識別される代入活動によって代入されたデータがレシーバ次元に転送されます。

同じ製品グループに属する製品を集計するためには、ロールアップ実行時にそれらの製品を製品グループに置き換える代入活動を定義することができます。その代入活動に対応する代入活動コードを項目移動に入力します。

代入ルールを使用する場合、 1 つの代入活動に対して複数の代入値を定義することができます。