配分周期 

FI-SL システムでは、配分を周期として入力します。配分周期は、まとめて処理される 1 つ以上の配分セグメントから構成されます。

配分周期は、以下の各部分から構成されます。

周期ヘッダデータには、配分周期内のすべてのセグメントで有効な、周期開始日付、周期終了日付、配分する項目のグループ ( 数量および取引通貨、あるいはそのいずれか ) 、レシーバベースにおけるマイナス値の処理、およびユーザ定義の選択条件 ( たとえば会社コードおよびバージョン ) などの値が含まれます。

現時点では会社コード間配分またはグローバル会社間配分はできないため、ローカル会社コードおよびグローバル会社は個別値として入力しなければなりません。

各配分周期は 1 つ以上のセグメントから成ります。セグメントはセグメントヘッダデータ、センダ値およびレシーバ値、センダ管理値、およびトレースファクタから構成されます。

配分周期の処理

配分周期の処理方法は、次のとおりです。

配分周期を繰り返し処理すると、あるセグメントの結果が別のセグメントで使用され、その後の処理が行われます。このことは、たとえばあるセグメントでレシーバとして使用される原価センタを、別のセグメントでセンダとして再び使用できるということです。センダがすべて貸方記帳がされるまでは、セグメントが続けて処理されます。

配分周期を繰り返し処理しない場合、各セグメントは、周期内の他のセグメントから独立して処理されます。あるセグメントの結果は、後続のセグメントで使用されません。

周期の繰り返し処理

下の図は、繰り返し処理される配分セグメントを持った配分周期を示しています。それぞれのセグメントの結果は、配分周期内の次のセグメントで使われます。この場合、この周期のセグメントは互いに独立して処理されず、セグメントの順序は配分結果には影響しません。

 

 

この例では、原価センタ 100 (EDP) および 200 ( 管理 ) から金額を配分します。これらの原価センタでは相互にも原価が配分されるため、配分周期が繰返し処理されます。

次に、セグメント 2 からの原価センタ 100 の残高が、再度セグメント1の原価センタ 200 300 、および 400 に配分されます。配分周期は、すべてのセンダ残高がゼロになるまで処理されます。

配分周期を繰り返し処理するときは、すべてのセンダ残高が 0 になるまでセグメントが処理されます。1つの周期の中で2つ以上のセンダ / レシーバがすべて、分解できない関係に配分されるように定義されている場合、システムによる処理が終了して、エラーが表示されます。

周期の繰り返しなし処理

配分の際、各セグメントを互いに独立して処理することもできます。配分周期をこのように処理すると、周期で定義されたセグメントの順序で、各セグメントは周期内の他のセグメントから独立して処理されます。前のセグメントから配分された値は、配分周期の次のセグメントでは使用されません。この周期におけるセグメントの順序は、配分の結果には影響しません。

配分周期にセグメントを 1 つ定義します。このセグメントでは原価センタ 100 (EDP) は原価センタ 200 ( 管理 ) に配分され、セグメント 2 では原価センタ 300 ( 販売 ) が原価センタ 400 ( マーケティング ) に配分されます。