FI-SL システムでの伝票転記 

用途

取引に関する情報の R/3 システムへの入力は、伝票形式で行います。他の SAP アプリケーションの伝票は、 FI-SL システムに直接入力するか、 FI-SL ユーティリティを用いて入力します。

FI-SL 元帳をすべて、遅延転記に設定することができます。たとえば、オンラインでの集中的な転記処理の結果システムでの処理が遅くなる場合に、遅延転記に対して元帳を設定することもできます。 FI-SL への伝票転記が遅れると、伝票はソースアプリケーション ( たとえば FI) に転記され、 FI-SL へは後で転記されます。 特別目的元帳のカスタマイジングで基本設定 テーブル 技術情報 更新タイプ更新を選択し、このフラグを設定します。

遅延転記の最中に処理が中断するとデータの不整合が発生することがあり、 FI-SL に転記していない伝票に後続転記を行う必要がでてくるので、遅延転記機能を使用する際は十分注意してください。このような状況が発生した場合は、 SAP のコンサルタントに連絡してください。

統合

 

前提条件

 

機能

他の SAP アプリケーションコンポーネントからの伝票入力

ローカル会社コードを FI-SL ローカル元帳に割当てるか、あるいはローカル会社をグローバル会社に割り当ててからグローバル元帳に割当てると、他の SAP システムのデータを FI-SL システムで使用することができます。ローカル会社コードの取引を入力すると、その取引はリアルタイムで統合マネージャに送られます。統合マネージャでデータ分析が行われ、データが転記される元帳が決定します。

処理を元帳に割り当てると、どの取引データを会社コードまたはグローバル会社の元帳に転記するか、決定することができます。統合マネージャに送られた各データソースは処理タイプによって分類されます。

処理タイプに関する詳細は、特別目的元帳についての導入ガイド ( IMG) 処理タイプの更新のアクティビティを参照してください。

FI-SL ( たとえば、 FI または CO) から転記を行う際、転記に対して期間がオープンとなっているかどうかはチェックされません。このチェックは、転記元のシステム ( 送信側システム ) で行われます。

プログラム RGUREC10 を使用すると、 FI システムから FI-SL システムへデータを転送することができます。この転送プログラムを開始する際、 FI-SL システムへ転送するデータを指定することができます。

プログラム RGUREC20 を使用すると、 CO システムから FI-SL システムへ実績データを転送することができます。この転送プログラムを開始する際、 FI-SL システムへ転送するデータを指定することができます。

プログラム RGUREC40 を使用すると、 CO 統計キー数値の期首残高を FI-SL システムへ転送することができます。この転送プログラムを開始する際、 FI-SL システムへ転送するデータを指定することができます。

プログラム RGUREC30 を使用すると、購買管理 ( MM) から FI-SL へ実績データを転送することができます。この転送プログラムを開始する際には、 FI-SL へ転送するデータを指定することができます。

プログラム PKEPCU40 を使用すると、販売管理 ( SD) から FI-SL へ実績データを転送することができます。この転送プログラムを開始する際には、 FI-SL へ転送するデータを指定することができます。

プログラム RGUREC50 を使用すると、 CO の計画データを FI-SL へ転送することができます。このプログラムは、主として CO 計画データを新しい元帳に転送するときに使用します。この転送プログラムを開始する際は、 FI-SL へ転送するデータを指定することができます。

プログラム RKEPCU20 を使用すると、 CO のオブジェクト ( たとえば、原価センタ、内部発注、プロジェクトなど ) に転記された CO 計画データを FI-SL に転送することができます。この転送プログラムを開始する際、 FI-SL へ転送するデータを指定することができます。

詳細は、 転送プログラムの使用を参照してください。

FI-SL への直接伝票入力

他の SAP アプリケーションを使用している場合、大部分のデータがそれらのシステムから持ち込まれます。

通常、以下の場合には、 FI-SL に伝票を直接入力します。

  1. 他の SAP アプリケーションに転記せずに、 FI-SL システムに伝票を入力する場合
  1. 調整転記を行う場合
  1. バージョンが異なる FI-SL に伝票を転記する場合

他の SAP アプリケーションで伝票を入力する場合、 FI-SL バージョン 1 へ転記することができるのは、 FI SD 、および MM の実績データのみとなります。 ( 3.0 バージョンからは、ある特定の CO データをバージョン 1 以外のバージョンへも転記できるようになりました。 )FI-SL に直接伝票を入力すると、バージョン 1 以外の FI-SL へも転記することができます。

  1. マニュアルで追加通貨金額を入力する場合

FI-SL システムでは、マニュアル入力した追加通貨と転記を行った元帳の追加通貨が同じ場合、金額は計算されずに直接転記されます。他の SAP アプリケーションに伝票を転記すると、追加通貨金額が自動的に計算されます。

  1. 数量値だけの統計的入力を転記する場合
  1. 相手勘定なしの ( 決済されない ) 伝票を転記する場合

外部システムによる伝票入力

まれに、データを外部システムから FI-SL 集計データベースへロードする必要があります。プログラム RGUREC00 には、データをロードする方法例が含まれています。このプログラムを用いると、データを外部ソースから FI-SL へアップロードすることができます。 RGUREC00 は単なるプログラムの一例ですので、転記処理の際にはまずこれをコピーしてから、ニーズに応じて変更する必要があります。 RGUREC00 を用いて外部ソースからデータをロードする方法については、 SAP コンサルタントにご相談ください。

処理タイプ