長さ管理品計画のプロセスフロー
長さ管理品計画(LPP) を使用して生産を計画する場合、ATP および計画内で必須製品数量と利用可能製品数量および指定した長さと利用可能な長さの両方を自動的に読み込むことができます。必要な長さは特性に基づいて所要量に割り当てられます。
長さ管理品計画で行われた割当は、自動的に固定される紐付を使用して保護されます。

長さ管理品計画の SAP APO 機能は、"一次元" 品目 (ケーブルなど) が含まれる所要量に対して使用することを目的としています。しかし、特別な所要量の場合、"多次元" 品目 (鋼鉄など) が発生する可能性があります。このような所要量の場合、長さ管理品計画以外の既存の SAP 機能が使用できるかどうかをチェックします。
長さ基準製品を処理するための手順全体の計画部分を SCM システムで実行できるように、SCM システムおよび ERP システムで特定の設定を行う必要があります。通常、設定データは ERP システムから SCM システムに自動的に転送されます。
● SCM システムで品目を計画するには、ロット分類を含む選定可能製品または品目バリアントとして関連品目レコードが最初に登録されている必要があります。
○ 特性SAP_MILLCA_LENGTH が標準システムで提供されている必要があります。得意先固有の特性を登録することをお奨めします。
○ 長さ特性が含まれるクラスが定義されている必要があります。クラスタイプ 300 (バリアント) および 023 (ロット) にこのクラスを登録する必要があります。ERP システム内の対応するクラスの技術名称が同じである必要があります。
● 品目に計画手配を登録するには、部品表/配合表および作業手順を定義する必要があります。また、品目マスタレコードに製造バージョンを入力する必要があります。長さ計算関連データを管理するためのエンジニアリングワークベンチはサポートされていません。

長さ基準マスタデータは、作業レベルの作業手順内および構成品目レベルの部品表/配合表内の追加項目を使用して編集します。
これらの追加項目は、以下の前提条件下で利用可能です。
■ 長さ管理品計画を使用している必要があります。ERP 部品表/配合表およびERP 作業手順内の追加項目を使用するのは長さ管理品計画のみです。他の APO ヒューリスティックでは、長さ基準マスタデータは使用されません。
■ 各構成品目を選定可能製品またはそのバリアントとして定義しておきます。バリアントクラス (300) が単長特性を含む必要があります。
■ ロジスティクス一般のカスタマイジングの SAPfor Mill Products の基本設定 → SAPfor Mill Products の特性の割当で、単長特性に値 202 を割り当てておきます。
● 製造指図を使用して品目の切断を計画する場合、BOM、作業手順、および製造バージョンも登録する必要があります。BOM に含まれる唯一の構成品目は、生産する品目です。
たとえば、ビジネスイベント受注では、カスタマイジングで以下の設定が必要です。
● 生産タイプ特性評価で利用可能在庫確認モードを使用する必要があります。
● 確認モードに必要な利用可能在庫確認指示を登録する必要があります。
また、製品数量管理を使用する場合は特に、Advanced Planning and Optimization のカスタマイジングで、サプライチェーン計画 → 生産計画/詳細計画 (PP/DS) → 長さ基準計画 → 特性の割当を選択することにより、LPP によって考慮される必要がある特性を保存することができます。
品目マスタでは、長さ基準機能には以下の設定が必要です。
● ATPタブページで、確認モードおよび ATP グループを入力する必要があります。
● 長さ基準計画ヒューリスティックの名称は PP/DS タブページに直接入力することも、関連計画手順に保存することもできます。オーダー登録/計画展開の場合、PP/DS-PDS の転送時に計画展開 5 が自動的に設定されているかどうかをチェックする必要があります。統合モデルに PP/DS-PDS 区分が設定されていることを確認します。
● 多段階 PP/DS 計画では、構成品目レベルの切断オーダーはサポートされていません。
...
1. 具体的な値割当/必要な製品基準、長さ、および対応する長さの最大/最小許容範囲を使用して、ERP システムに受注を登録しました。
2. SCM システムでオーダー明細内のAPO 関連品目に対して利用可能在庫確認が自動的に実行され、既存のロットまたは予定入庫によって所要量を充足できるかどうかが確認されます。確認された数量はグループ化され、確認を形成します。たとえば、適切な長さが 2 つ利用可能である場合があります。追加の長さを他のロットから切断できる場合があります。切断に必要な時間も考慮されます。追加の長さは、定義されている紐付区間内で利用可能であれば、予想入庫から利用可能である場合もあります。
3. 最終的には、未処理所要量が発生する可能性があります。この場合、CTP 機能を使用して所要補充要素を登録することにより、未処理所要量の補充が試みられます。これにより、生産の計画手配または購買依頼などが登録される場合があります。紐付所要量に対して登録された調達提案が予約されるようにするために、一時所要量がこの所要量に対して登録され、トランザクションの期間中は紐付関係によって調達提案にリンクされます。ATP/CTP チェックの最後には、受信した確認を参照し、どの確認を採用するかを決定します。
4. 次に、受注を保存します。受注を保存すると、APO コアインタフェース(CIF) を介して SCM システムへ転送されます。受注が SCM システムに到達すると、イベントがトリガされ、製品ヒューリスティックを使用して計画が実行されます。
5. 長さ基準計画ヒューリスティックは長さ基準 ATP/CTP チェックと同じように動作しますが、期間は全期間です。各 ATP/CTP トランザクションでは単一所要量のみが計画されますが、長さ基準計画ヒューリスティックでは完全な製品またはロケーションの計画が実行されます。ヒューリスティックの場合、liveCache から計画関連のすべての文書、ヒューリスティックから設定、および品目マスタレコードから設定が読み込まれます。長さ特性と同様、APO 関連のすべての特性が考慮されます。

未処理所要量は処理される前に完全な長さまで切り上げや切り下げが行われます。これは利用可能在庫や入庫にも適用されます。
6. 所要量ごとに、所要量充足に使用できる可能性がある在庫および入庫が最初に決定されます。次に以下のステップが実行されます。
...
a. 計画関連特性 (長さ特性など) に基づいて利用可能ロットが割り当てられます。この場合、長さ基準計画ヒューリスティックを使用して、ロット (長さ) が割り当てられる順序を定義することができます。
未処理所要量が存在する場合、以下のステップ b. から e. までが実行されます。
b. 長すぎるがそれ以外は特性が一致している利用可能ロットに切断作業が割り当てられます。この場合も、長さ基準計画ヒューリスティックを使用して、最初に割り当てられる長さを定義することができます。
c. 長さおよび特性が適切な予想入庫が割り当てられます。
d. 長すぎるがそれ以外は特性が一致している利用可能な予定入庫数量に切断作業が割り当てられます。
e. 適切な調達提案が登録されます。

ステップ a. から d. までの間に、BAdI /SAPAPO/EOGL_REC_SRT を使用して在庫および入庫のソートを変更することができます。この BAdI の詳細については、Advanced Planning and Optimization のカスタマイジングで、サプライチェーン計画 → 生産計画/詳細計画 (PP/DS) → PP/DS 用ビジネスアドイン (BAdI) → BAdI: 所要充足前に LPP 入庫をソートを参照してください。
2. 自動的に固定された紐付を使用して、すべての完了済割当が固定されます。
割当に切断が含まれるときに、実際に在庫が切断される場合は、長さ基準計画ヒューリスティックを使用して、切断作業をマッピングする計画手配が登録されるようにシステムを設定することができます。この場合、唯一の構成品目はヘッダ品目自体です。入力と出力の長さは同じです。
3. 切断は必要ないが代わりに最終製品になる製造指図を登録すると、製造レベルごとに長さ計算が実行されます。
計画展開時に、長さ計算により、PP/DS-PDS 内の長さ管理品のデータを使用して、各作業および割当済インプット製品の長さが決定されます。ERP システムでは、標準作業手順および品目 BOM の長さ基準製品のデータを更新する必要があります。これらは SCM システムの PP/DS-PDS に自動的に転送されます。
選択した方法および製品の最大長に応じて、固定不良が考慮されます。これは、作業数量に影響し、構成品目の長さを計算するために使用されます。インプット製品ごとに長さ特性を評価できるのは 1 回のみであるため、計算された長さ選定に必要な場合は長さ計算によって新規入力ノードも登録されます。決定された長さ特性に応じて、製品マスタ内の単長に定義されている許容範囲に基づいて所要量に必要な基準が決定されます。
同等の従属所要量が登録されると、イベントがトリガされます。このインプット製品に対して、アウトプット製品の場合と同じ方法で長さ基準計画ヒューリスティックを実行することができます。