製品代替可能
ある製品を別の製品に置き換えることが必要な場合は、ロジスティクスプロセスでこの機能を使用します。製品の置き換えは、計画や実行に対して大きな影響を与える場合があります。たとえば、どのような状況で製品の置き換えが行われるのかを把握することが必要になります。これについては、旧製品の改良などの技術的な理由や、供給元が複数あって、通常は価格が最も低い製品を使用しているが時には別の製品を使用する必要があるという供給に関する理由もあります。
また、オーダーの変更や在庫の調整を行う必要があるほか、計画の実行方法の問題もあります。このような問題を処理するのが、一連の製品代替可能機能です。
製品代替可能は、SAP Supply Chain Management (SCM) の計画機能および実行機能に統合されています。直接関係するのは以下のアプリケーションです。
● 需要計画
● 需給連鎖計画
製品代替可能は SAP APO 機能ですが、SAP R/3 のマスタデータ更新に緊密に統合されています。また
SAP R/3
にも、品目マスタとほぼ同じ機能が用意されています。ただしこれらの機能については、代替可能機能が完全に統合されている場合は使用しないでください。また、SAP
APO
での
製品とロケーションの代替可能性に関するマスタデータ更新では、製品代替可能についてのデータのみを入力してください。
代替可能の統合モデルでは特別な設定を行う必要はありません。
製品代替可能に関しては、基本的に以下の 2 つのシナリオが重要です。
● スーパーセッション
これは製品を置き換えるケースです。製品がさらに進歩して技術的に改良された場合や、製品がより効率的に生産できるようになった場合などがあります。スーパーセッションチェーンには、複数の製品が関わることもあります。
スーパーセッションの最も簡単な形は打切です。対象となるのは対をなす 2 つの製品のみです。
打切ステップの代替方向には、順方向、完全という 2 つの種類があります。
代替方向が順方向の場合は、一方向にのみ製品を置き換えることができます。つまり、製品 A を製品 B に置き換えることはできますが、逆方向への置き換えはできない場合がこれに該当します。
代替方向が完全の場合は、たとえば製品 B を製品 C に置き換えることも製品C を製品 B に置き換えることもできます。
● form-fit-function クラス
これは、1 つのオーダーで使用できる製品が複数存在するケースです。これらの製品の形状、適合度、および機能はすべて同一です。ただし、計画は 1 つの製品 (主要製品) に対して実行されますが、実際にはこのクラス内の製品のいずれか 1 つが使用される可能性があります。このように、主要製品のみが調達または生産されます。
各アプリケーションでは、すべての機能を使用できるわけではありません。各アプリケーションで使用できる機能の詳細については、アプリケーションにおける代替可能についてのシナリオを参照してください。それらのアプリケーションによる代替可能製品の実際の処理方法については、個々のアプリケーションの製品代替可能に関する文書を参照してください。
SAP APO には、代替可能に関して常に適用される制約 (下記参照) があります。これらの制約に違反するとシステムエラーが発生します。また、一部の状況においても、通常業務上の理由から特定のエラーの発生を回避する必要があります。ただし、業務内容によっては、これらの状況が許容される場合や、それが望ましい場合もあります。これらの状況に対処するため、SAP
ではカスタマイジングにおいてチェック機能が用意されています。項目カタログでは、同一の代替可能グループに属するすべての製品に対して製品マスタレコード内の特定項目が同一の値になるように指定できます。たとえば、同一の代替可能グループに属するすべての製品について、数量単位が同じになるように指定できるほか、同じ品目グループに属するよう指定することもできます。詳細については?A
代替可能グループの整合性チェックを参照してください。

データの整合性を確保するためチェックを更新することを強くお奨めします。
さらに多種多様のビジネスアドイン (BAdI) が使用可能で、これらのビジネスアドインを使用すると、ユーザの要件に合った代替可能マスタデータのトランザクションを実行できます。詳細については、IMG (Advanced Planning and Optimization → マスタデータ → 製品とロケーションの代替可能性 → 製品とロケーションの代替可能用に関するビジネスアドイン (BAdI)) を参照してください。
代替可能の使用に関してはいくつかの制約があります。各アプリケーションがサポートしている代替可能の方法については、アプリケーションにおける代替可能についてのシナリオを参照してください。個々のアプリケーション内で適用される制約の詳細については、各アプリケーションに関する文書を参照してください。
代替可能に対しては通常、以下のような?ァ約があります。
● 代替可能を選定可能製品 (CBF および CDP) と併用することはできません。ただし、選定可能製品の構成品目は代替可能にすることができます。繰返生産における選定可能製品の計画と生産実行などを参照してください。
● ある製品に伴って他の複数の製品が並行して打ち切られる並行打切はサポートされていません。
たとえば、家電製品の一部が変更されるとその取扱説明書の変更も必要となるケースが並行打切に該当します。
● 標準システムでは、代替可能グループに組立品目を使用することはできません。つまり、1 つの製品を製品のグループで置き換えることはできません。