アプリケーションをユーザに表示するために、さまざまなテクノロジーが SAP Web Application Server の一部として利用できます。使用されるオプションは、実行するアプリケーションで異なります。プロジェクトを計画するときは、技術的な前提条件と予定したアプリケーションの要件にもとづいて、使用する UI テクノロジーを選択できます。
旧リリースのSAP アプリケーションは、一般的に Dynpro テクノロジーを使用してプログラムされています。Dynpro テクノロジーを使用してプログラムされたアプリケーションを表示するために、SAP GUI for Windows または SAP GUI for Java と呼ばれる個別のソフトウェアがユーザの PC にインストールされます。
SAP GUI for Java もDynpro ベースのアプリケーションを表示するためのユーザインタフェースで、ユーザの PC にローカルにインストールされます。SAP GUI for Windows とは異なり、SAP GUI for Java はローカル PC のオペレーティングシステムに依存しません。SAP GUI for Java に関する情報は、ノート 146505 を参照してください。
WWW の飛躍的な発展により、Dynpro テクノロジーにもとづいた既存のアプリケーションを HTTP 経由で標準ブラウザから呼び出すことが必要になりました。インターネットトランザクションサーバ (ITS) と SAP GUI for HTML がこの目的に対して考案されました。しかし、制御ロジックテクノロジーと SAP GUI for HTML のほかにも、追加の ITS 実装モデルがあります。
ITS は、バックエンドサーバがインターネットと通信できるようにする、実際のバックエンドのダウンストリームである個別のソフトウェア (タンドアロン ITS) で構成されます。SAP Web AS のリリース 6.40 では、SAP GUI for HTML テクノロジーと IAC テクノロジーが Web アプリケーションサーバで統合されたため、個別の ITS は必要ありません。
SAP Web Application Server のリリース6.10 では、ビジネスサーバページ (BSP) のプログラミングが初めて提供されました。このプログラミングモデルは、基本的に Dynpro プログラミングと異なり、標準のブラウザを使用して HTTP 接続経由でアプリケーションが表示できます。したがって、アプリケーション固有の表示ソフトウェアをユーザの PC にインストールする必要はありません。
Web Dynpro for ABAP を使用して、リリース7.0 以降の SAP Web Application Server では、モデルビューコントローラの原則にもとづいた新しいプログラミングモデルが提供されます。このモデルのアーキテクチャは、Web AS ABAP と Web AS Java のアーキテクチャと同じです。Web Dynpro for ABAP を使用して作成されたアプリケーションも、ユーザの PC の標準ブラウザを使用して表示されます。