大部分のサポートデータベースパラメータは、トラブルシューティング用です。通常の操作では、サポートデータベースパラメータを変更する必要はありません。サポートデータベースパラメータを変更するには、データベースシステムに関する非常に詳細な知識が必要です。その他のデータベースパラメータの追加情報については、共通データベースパラメータ、特殊データベースパラメータ、および liveCache データベースパラメータを参照してください。
データベースパラメータに加えた変更は、データベースインスタンスが再起動されるまでは有効になりません。
データベースの実行中に、データベースパラメータを変更することもできます。また、データベースパラメータの変更の有効期間を以下のように選択することもできます。
■ 次回再起動時まで
■ 次回再起動時以降
■ 即時かつ永続的
サポートデータベースパラメータ
パラメータ |
意味 |
パラメータを変更する方法 |
_BACKUP_HISTFILE |
データバックアップおよびログバックアップの履歴ファイルの名称 |
変更することはできません。 |
_BACKUP_MED_DEF |
バックアップテンプレートの定義が含まれているファイルの名称 |
変更することはできません。 |
_EVENTFILE |
データベースシステムによって内部イベントが記録されるファイルの名称 |
変更は再起動後にのみ適用されます。 |
_EVENSIZE |
データベースシステムによって内部イベントが記録されるファイルのサイズ |
変更は再起動後にのみ適用されます。 |
_IDXFILE_LIST_SIZE |
並列索引作成の場合の中間結果一時ファイルの数 データベースシステムでは、複数のサーバタスクを使用して大きなテーブルに索引が付けられます。これらのサーバタスクによって、それぞれの結果が一時ファイルに書き込まれます。一時ファイルの数がこのパラメータ値に達すると、データベースシステムでは、実索引が生成される前に、これらのファイルがマージされる必要があります。このため、パフォーマンスが低下します。 |
操作中に変更することができます。 |
_IOPROCS_PER_DEV |
データベースシステムによって非同期入出力操作に使用されるスレッド数 (データボリュームおよびシステムあたり) |
変更は再起動後にのみ適用されます。 |
_KERNELDIAGFILE |
カーネルのログファイルの名称 |
変更は再起動後にのみ適用されます。 |
_KERNELDUMPFILE |
システムのクラッシュ時にカーネルによって書き込まれるダンプファイルの名称 データベースシステムによってこのファイルには特にデータキャッシュおよびコンバータの内容が書き込まれます。このファイルに十分な記憶域が使用されるようにシステムのサイズを設定します (約 CACHE_SIZE + 10%)。パラメータ DIAG_HIST_NUM にも注意してください。 |
変更は再起動後にのみ適用されます。 |
_KERNELTRACEFILE |
カーネルによってトレースエントリが書き込まれるファイル データベーストレースをすでに有効化している場合にのみ、カーネルによってトレースエントリが書き込まれます。 |
変更は再起動後にのみ適用されます。 |
_MAXEVENTTASKS |
イベントタスクの最大数 データベースシステムによって、イベントディスパッチャと DBM コマンド (event_wait、event_receive、event_available、auto_extend、および auto_update_statistics) の両方にイベントタスクが使用されます。これらのコマンドは、このデータベースインスタンスに対して同時に有効化することができます。 データベースマネージャにおけるこのパラメータのデフォルト値は 2 です。 |
変更は再起動後にのみ適用されます。 |
_MAXTASK_STACK |
ユーザタスクによって使用されるスタックのサイズ |
変更は再起動後にのみ適用されます。 |
_MINREPLY_SIZE |
応答用にパッケージで使用することができるメモリ (共有メモリセグメント) の最小サイズ 0: アプリケーションおよびカーネルでは、パッケージ全体を依頼/応答に使用することができます。 |
変更は再起動後にのみ適用されます。 |
_MULT_IO_BLOCK_CNT |
DATA_IO_BLOCK_COUNT および LOG_IO_BLOCK_COUNT を参照してください。 |
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_PACKET_SIZE |
SQL 文およびデータが送信されるパッケージ (共有メモリセグメント) のサイズ パッケージは依頼部分と応答部分で構成されています。 |
変更は再起動後にのみ適用されます。 |
_READAHEAD_BLOBS |
追加サーバタスクが事前に大きい LONG 値をインポートするページの数 LONG 値が大きすぎてクライアントに単一依頼パッケージで送信することができない場合は、データベースシステムによって複数の依頼パッケージに分割されます。パフォーマンスを向上するために、サーバタスクでは、最初の依頼パッケージが送信されている間に LONG 値の他の部分がインポートされます。 |
操作中に変更することができます。 |
_RESTART_TIME |
2 つのセーブポイント間の最小時間 (秒単位)。システムクラッシュ後の再起動に必要な時間に対応します。 この他に、データベースシステムによって以下の場合には必ずセーブポイントが書き込まれます。 ● 索引を登録した場合 ● セーブポイントによってリリースされたページ数が、データボリューム内の空きブロック数よりも大きい場合 |
変更は再起動後にのみ適用されます。 |
_RTEDUMPFILE |
システムがクラッシュした場合に実行時環境に関する情報がカーネルによって書き込まれるファイル |
変更は再起動後にのみ適用されます。 |
_SERVERDB_FOR_SAP |
データベースインスタンスが SAP システムで使用されるかどうかを指定 |
操作中に変更することができます。 |
_TASKCLUSTER_01 から _03 |
これらのパラメータでは、データベースシステムによるスレッドへのユーザタスクの分散方法が記述されます。これらのパラメータを変更する場合は、その前に必ずサポートに相談してください。 |
変更は再起動後にのみ適用されます。 |
_USE_ASYNC_IO |
オペレーティングシステムの機能または特別な入出力スレッドが、非同期の入出力操作に使用されるかどうかを指定します。 |
変更は再起動後にのみ適用されます。 |
_USE_IOPROCS_ONLY |
YES: 入出力操作は特別な入出力スレッドによってのみ実行されます。 NO: タスクによる入出力操作自体の実行、または特別な入出力スレッドへの入出力操作の引渡しが、カーネルによって決定されます。 |
操作中に変更することができます。 |
ALLOW_MULTIPLE_SERVERTASK_UKTS |
データベースシステムによってサーバタスクが使用可能なユーザカーネルスレッドに分散されるか、またはすべてのサーバタスクが同じユーザカーネルスレッドで実行されるかを指定します。 |
変更は再起動後にのみ適用されます。 |
COLUMNCOMPRESSION |
列値を可変長で格納することができるかどうかを決定します。 デフォルト値: YES (列は可変長であるため、必要に応じて列値を圧縮することができます) 一次キー列以外の列にのみ使用します。 |
操作中に変更することができます。 |
DATA_IO_BLOCK_COUNT |
データページをデータキャッシュからデータ領域に書き込むときに、データベースシステムによって使用されるブロックサイズ 最適なブロックサイズは、使用されるハードウェアおよびソフトウェアによって異なります。 |
変更は再起動後にのみ適用されます。 |
ENABLE_SYSTEM_TRIGGERS |
データベースが再起動されたときに、システムトリガが呼び出されるかどうかを定義します。 |
変更は再起動後にのみ適用されます。 |
EXPAND_COM_TRACE |
COM トレースファイルの作成時に、記憶域が予約されるかどうかを指定します。 |
変更は再起動後にのみ適用されます。 |
INIT_ALLOCATORSIZE |
データベースセッションの開始時に予約されている、ワークメモリの初期サイズ |
変更は再起動後にのみ適用されます。 |
LOAD_BALANCING_DIF |
負荷分散にのみ使用。ユーザカーネルスレッド内の移動対象のタスクが、対象ユーザカーネルスレッド内でもっとも長い時間待機したタスクよりもどれだけ長く待機する必要があるかを指定します (割合 (%))。 |
変更は再起動後にのみ適用されます。 |
LOAD_BALANCING_EQ |
負荷分散の場合。待機中のタスクの比較時にどれだけの遅延を等しいと見なすかを指定します (割合 (%))。 |
変更は再起動後にのみ適用されます。 |
LOG_IO_BLOCK_COUNT |
ログページをログキューからログ領域に書き込むときに、データベースシステムによって使用されるブロックサイズ 最適なブロックサイズは、使用されるハードウェアおよびソフトウェアによって異なります。 |
変更は再起動後にのみ適用されます。 |
LOG_QUEUE_COUNT |
ログキューの数 =0: MAXCPU パラメータから計算される数です。 >0: USED_LOG-QUEUE_COUNT パラメータの値が採用されます。 |
変更は再起動後にのみ適用されます。 |
MAX_SERVERTASK_STACK |
サーバタスクによって使用されるスタックの最大サイズ |
変更は再起動後にのみ適用されます。 |
MAX_SPECIALTASK_STACK |
特殊タスク (ユーザタスクとサーバタスクを除くすべてのタスク) によって使用されるスタックの最大サイズ |
変更は再起動後にのみ適用されます。 |
MAXPAGER |
ページャの最大数。データベースシステムによって、特に MAXDATAVOLUMES パラメータから計算されます。 |
変更不可 このパラメータは XP_MAXPAGER を使用して上書きすることができます。 |
MAXVOLUMES |
データボリュームおよびログボリューム (ミラーリングされたボリュームを含む) の最大数。システムによって計算されます。 |
変更は再起動後にのみ適用されます。 |
MINI_DUMP |
システムによってメモリダンプ knlmini.dmp および srvmini.dmp (事後デバッグ用) が書き込まれるかどうか、およびどれだけの情報をメモリダンプに含めるかを定義します。 DISABLED:メモリダンプへの書込は行われません。 NORMAL (デフォルト値): すべてのスタックが書き込まれ、メモリダンプ内の情報が処理されます。 FULL: すべてのスタックおよびデータセグメントがメモリダンプに書き込まれます。 |
変更は再起動後にのみ適用されます。 |
OMS_STREAM_TIMEOUT |
クライアントへの OMS ストリーム依頼に対する応答までに経過する、すべてのデータベースセッションの最大待機時間 (秒単位) |
操作中に変更することができます。 |
OPTIM_CACHE |
データベースシステムによって、検索方針が一度だけ決定されるか、またはパース済 SQL 文が実行されるたびに決定されるかを定義します。 パラメータを使用して準備された文では、検索方針を一度だけ決定すれば十分な場合があります。 |
操作中に変更することができます。 |
OPTIMIZE_OPERATOR_JOIN |
データベースシステムによって、最適化された結合の実行 (リソースの節約) が使用されるかどうかを定義します。 |
操作中に変更することができます。 |
SET_VOLUME_LOCK |
データベースシステムによって、ボリュームの追加時に、同じボリュームが後で再び追加されないようにするロックが設定されるかどうかを指定します。 以下の場合は、このパラメータを NO に設定することが適切です。 ● NFS マウントボリューム ● ホットデータベースシステム |
変更は再起動後にのみ適用されます。 |
SHOW_MAX_STACK_USE |
カーネルログ内の各タスクの最大スタック使用量を記録します。 パフォーマンスが低下するため、診断目的でのみこのパラメータを YES に設定してください。 |
変更は再起動後にのみ適用されます。 |
SUPPRESS_CORE |
データベースシステムによってカーネルのコアダンプが抑制されるかどうかを定義します。 |
変更は再起動後にのみ適用されます。 |
SYMBOL_DEMANGLING |
データベースシステムによって C/C++ デマングリングが実行されるかどうかを定義します。 |
変更は再起動後にのみ適用されます。 |
UPDATESTAT_PARALLEL_SERVERS |
SQL オプティマイザ統計を更新するためにデータベースシステムによって使用される並列サーバタスク数を定義します。 値
-1: 統計の更新は順次実行されます。 値 n>0: データベースシステムによって、最大 n の並列サーバタスクが使用されます。 |
操作中に変更することができます。 |
USE_OPEN_DIRECT |
YES: データベースシステムによって、ボリュームを開くときに O_DIRECT フラグが使用されます (このフラグがファイルシステムでサポートされている場合)。このフラグを使用して、オペレーティングシステムで入出力操作ごとに個別のキャッシュが使用されないように設定します。 このフラグは Linux カーネルが 2.4.18 より小さい場合は無視されることに注意してください。 |
変更は再起動後にのみ適用されます。 |
USE_SYSTEM_PAGE_CACHE |
データベースインスタンスで、不要になったメモリページのバッファにシステムページキャッシュが使用されるかどうかを定義します。 |
変更は再起動後にのみ適用されます。 |