有効なインスタンスとして待機インスタンスを起動する場合は、最初に待機インスタンスを更新して元のインスタンスの最新状態にする必要があります。これを実行するには、元のインスタンスのログ領域をバックアップし、そのログバックアップを待機インスタンスにインポートします。元のインスタンスで障害が発生し、最終ログバックアップを実行できない場合でも、元のインスタンスのログボリュームが損傷を受けていないときは、オペレーティングシステムコマンドを使用してログボリュームの内容を待機インスタンスのログボリュームにコピーすることができます。
元のインスタンスから待機インスタンスにログバックアップを自動でインポートした場合は、この操作をここで中止します(recover_cancel)。次に、待機インスタンスの操作状態を OFFLINE に切り替えます。ここで、元のインスタンスのログボリュームを待機インスタンスにコピーします。
これにより、元のインスタンスのすべてのデータを備えている、または元のインスタンスの過去のある時点の状態にある有効なインスタンスとして待機インスタンスを起動することができます。
データベースマネージャ CLI、recover_cancel、db_restart
データベースシステムのコンセプト、待機データベース
データベースインスタンス DEMODB とその待機インスタンス TESTDB を保有しています。DEMODB のデータボリュームが機能しなくなりました。DEMODB のログボリュームは引き続き機能しています。DEMODB のログバックアップは自動的に TESTDB にインポートされています。DEMODB で利用可能なデータをすべて備えた有効なインスタンスとして TESTDB を設定します。
● 待機インスタンスの設定が完了しています。
● 待機インスタンスの操作状態はまだ ONLINE になっていません。
● 元のインスタンスのログボリュームは損傷を受けていません。
● 元のインスタンスの操作状態は OFFLINE になっています。
...
1. データベースマネージャCLI を呼び出し、パスワードに MONDAYを指定してユーザ OLEG としてログオンし、データベースインスタンス TESTDBに接続します。
>dbmcli -u OLEG,MONDAY -d TESTDB
dbmcli on TESTDB>
2. 元のインスタンスから待機インスタンスにログバックアップを自動でインポートした場合は、この操作をここで中止します。マニュアルでインポートした場合はステップ 3 に進みます。
dbmcli on TESTDB>recover_cancel
OK
3. 待機インスタンスの操作状態を OFFLINE に切り替えます。
dbmcli on TESTDB>db_offline
OK
4. オペレーティングシステムコマンドを使用して、DEMODBのログボリュームのファイルを TESTDBのログボリュームにコピーします。
5. 待機インスタンスを再起動します。
dbmcli on TESTDB>db_restart
OK
TESTDB のデータベースインスタンスに DEMODB の完全なデータセットが格納されました。TESTDB は ONLINE の操作状態にあり、有効なインスタンスとして使用することができます。
障害に備えた持続的なシステムセキュリティを実現するために、今度は TESTDB の待機インスタンスとして DEMODBを設定し、更新することをお奨めします。
参照: