本稼動オペレーションでは、データベースインスタンスを監視することをお奨めします。監視を行うことによって、早期に問題を認識し、障害の発生を回避することができます。
データベースインスタンスを監視するには、オペレーティングシステムの機能、データベースマネージャ、イベントディスパッチャ、データベースアナライザ、および SAP システムの CCMS (特に、データベース警告モニタまたは liveCache 警告モニタ) を使用します。
イベントを使用して、重大なデータベース状態が確実に通知されるようにすることができます。ユーティリティ、イベントディスパッチャを参照してください。
データ領域内のメモリが一杯になると、データベースシステムによって、現在のすべてのトランザクションが停止され、ユーザはデータベースを使用することができなくなります。このことを回避するには、データ領域内に十分な空きメモリがあることを定期的にチェックします。参照
● データベースマネージャ GUI、データ領域情報の照会
● データベースマネージャ CLI、info
● CCMS におけるデータベース管理: MaxDB、データ領域の監視
● CCMS におけるデータベース管理: SAP liveCache テクノロジー、データ領域の監視
ログ領域内のメモリが一杯になると、データベースシステムではこれ以上 REDO ログエントリが書き込めなくなり、このためすべてのトランザクションが停止します。ユーザはデータベースを使用することができなくなります。このことを回避するには、ログ領域内に十分な空きメモリがあることを定期的にチェックします。参照
● データベースマネージャ GUI、ログ領域情報の照会
● データベースマネージャ CLI、info
● CCMS におけるデータベース管理: MaxDB、ログ領域の監視
● CCMS におけるデータベース管理: SAP liveCache テクノロジー、ログ領域の監視
データベースシステムによるキャッシュへのアクセスのヒット率が下がると、データベースシステムの動作効率も低下します。参照
● データベースマネージャ GUI、キャッシュ情報の照会
● データベースマネージャ CLI、info
● CCMS におけるデータベース管理: MaxDB、キャッシュ
● CCMS におけるデータベース管理: SAP liveCache テクノロジー、キャッシュ
データベースインスタンスが他の非常に多くのプログラムとコンピュータのプロセッサを共有している場合、パフォーマンスが低下することがあります。このことを回避するには、オペレーティングシステムのリソースを使用して、データベースインスタンスのプロセスによる CPU 使用率を監視します。参照
● プロセスの概要
バックアップはさまざまな理由で失敗する場合があります。たとえば、バックアップの時点にはすでになくなっているディレクトリ内のファイルをバックアップテンプレートとして入力する場合があります。バックアップ履歴では、どのバックアップが実行され、それらのバックアップが成功したかどうかが表示されます。このため、バックアップ履歴を定期的にチェックする必要があります。特に、自動ログバックアップを使用している場合や、スクリプトを使用してバックアッププロセスを自動化している場合にチェックが必要です。参照
● データベースマネージャ GUI、バックアップ履歴の照会
● データベースマネージャ CLI、backup_history_list
● CCMS におけるデータベース管理、DBA 履歴
バックアップが正常に完了したかどうかを定期的にチェックします。参照
● データベースマネージャ GUI、バックアップのチェック
● データベースマネージャ CLI、recover_check
ハードウェアの不良が、データベース構造のエラーの原因になる場合があります。このため、データベース構造を定期的にチェックする必要があります。データベース構造のチェックを参照してください。
以下のデータベースアクティビティを監視します。
● 入出力アクティビティ
● ロックアクティビティ
● ログアクティビティ
参照
● データベースマネージャ GUI、データベースアクティビティの照会
● データベースマネージャ CLI、info
● CCMS におけるデータベース管理、アクティビティの概要
許容される最大データベースセッション数に達すると、それ以降のユーザは、そのデータベースインスタンスにログオンできなくなります。このため、データベースセッション数を監視する必要があります。
参照
● データベースマネージャ GUI、データベースセッションの照会
● データベースマネージャ CLI、info
● CCMS におけるデータベース管理: MaxDB、ユーザタスク
● CCMS におけるデータベース管理: SAP liveCache テクノロジー、ユーザタスク
参照
● MaxDB セキュリティガイド、ログオン試行に失敗した場合のログファイルのチェック
参照: