バックアップの際、データ/ログエントリは、テープまたはファイルシステム内のファイルなどのデータキャリアに保存されます。
データおよびログエントリをデータキャリアにバックアップする前に、バックアップテンプレートを定義する必要があります。指定するバックアップテンプレートのプロパティでは、特に、バックアップタイプおよび使用するデータキャリアのタイプを指定します。データベースマネージャによって、バックアップテンプレートが dbm.mmm ファイルに保存されます (設定ファイルを参照)。同じバックアップテンプレートを複数回使用することができます。
● 名称
バックアップテンプレートには任意の名称を使用することができます。バックアップテンプレートの名称は、そのバックアップテンプレートにより作成されたバックアップの名称には影響を与えません。
● バックアップタイプ(完全または増分データバックアップ、ログバックアップ、自動ログバックアップ)
● データキャリアタイプ
Type |
使用可能なバックアップタイプ |
注意 |
ファイル (FILE)
|
● データバックアップ ● ログバックアップ ● 自動ログバックアップ |
|
テープ (TAPE) |
● データバックアップ |
オートローダを使用することができます。 |
パイプ (PIPE) |
● データバックアップ ● ログバックアップ |
パイプへの自動ログバックアップを実行することはできません。 |
この他の推奨事項および制限があります。さまざまなデータキャリアタイプに関する情報を参照してください。
● データキャリア (デバイス/ファイル)
オペレーティングシステムでのテープデバイスの名称、ファイルシステムでのファイルのパスおよびファイル名、またはパイプのパスおよび名称を入力します。
ファイルへのログバックアップ用の新しいバックアップファイルの名称には、連続番号が追加されます。ログバックアップの履歴が中断されない限り、番号が順次割り当てられます。ログバックアップ履歴が中断されると (データベースインスタンスが初期化されるなど)、システムによる採番は 001 から再び開始されます。
また、1 つのデータベースインスタンスに関する複数のログバックアップをさまざまなデータキャリア上で実行する場合にも、連続番号が使用されます。このため、異なるファイル名を持つ複数のファイルにバックアップされます。
LogUri.001
LogKai.002
LogOleg.003
LogUri.004
LogUri.005
自動ログバックアップがオンに切り替えられた場合、すべてのバックアップファイルが同じファイル名で保存され、連続番号が追加されます。
autoLog.001
autoLog.002
autoLog.003
autoLog.004
autoLog.005
● データキャリアのサイズ
データバックアップのデータキャリアのサイズを選択することができます。デフォルトモードでのサイズ制限はありません。
ファイル内のログバックアップのサイズは、ログセグメントサイズ (共通データベースパラメータ LOG_SEGMENT_SIZE) に、システム情報に必須の記憶域を加えたものとなります。
● 上書き可能
ファイルにバックアップし、このファイルを複数回使用する場合は、データキャリアが上書きされるようにバックアップテンプレートを定義することができます。このタイプのバックアップテンプレートをバックアップに使用する場合、システムによって古いバックアップが新しいバックアップで上書きされます。
● ブロックサイズ
システムによるデータキャリアへのバックアップの書込に使用されるブロックサイズを定義することができます。
例: バックアップテンプレート
プロパティ |
値 |
バックアップテンプレートの名称 |
DEMODB のデータバックアップ |
バックアップタイプ |
完全データバックアップ (DATA) |
データキャリアタイプ |
ファイル (FILE) |
データキャリア (デバイス/ファイル) |
backup 2005\data\complDataJan |
データキャリアのサイズ |
制限なし (空) |
ブロックサイズ |
6 ページ |
上書き可能 |
× |
データベースマネージャまたは CCMS (SAP システムの場合) を使用します。
● データベースマネージャ GUI、単独データキャリアのバックアップテンプレート、並列データキャリアグループのバックアップテンプレート
データベースマネージャ CLI、medium_put
データベース管理チュートリアル、バックアップテンプレートの定義
CCMS におけるデータベース管理: MaxDB、バックアップテンプレート
CCMS におけるデータベース管理: SAP liveCache テクノロジー、バックアップテンプレート
並列バックアップのバックアップテンプレートを定義することもできます。
データベースマネージャ GUI、バックアップテンプレートの管理
データベースマネージャ CLI、データベースインスタンスのバックアップとリストア
CCMS におけるデータベース管理: MaxDB、バックアップテンプレート
CCMS におけるデータベース管理: SAP liveCache テクノロジー、バックアップテンプレート
バックアップが正常に完了したかどうかを定期的にチェックします。参照
データベースマネージャ GUI、バックアップのチェック
データベースマネージャ CLI、recover_check
参照:
データベース管理チュートリアル、バックアップテンプレートの定義