仕入先マスタデータベースには、企業に供給を行う仕入先に関する情報が含まれています。この情報は個別の仕入先マスタレコードに保存されます。仕入先マスタレコードには、仕入先名や住所、また以下のデータが含まれます。
仕入先に発注する際の使用通貨
支払条件
取引先担当者 ( 営業員) 名
会計部門では通常、仕入先が債権者 ( 買掛金計上先) のため、仕入先マスタレコードには総勘定元帳における関連管理勘定 ( 統制勘定) などの会計情報も含まれています。
したがって、仕入先マスタレコードは会計管理と購買管理の両方で更新されます。
仕入先に発注を行うには、仕入先に関連する購買データが前もって設定されていなければなりません。
支払のためにシステムで仕入先の請求書を入力するには、仕入先に関連する会計データが前もって設定されていなければなりません。
仕入先マスタレコードには、仕入先に関する重要なデータが含まれています。自社内の特定の組織レベル ( 会社コード、購買組織、プラントなど) に適用されるデータも仕入先マスタレコードに保存することができます。
仕入先マスタレコードは、次の 3 つの領域から構成されています。
キ ...
。 一般データ
自社内の組織に依存しない共通データ ( 住所、電話番号、仕入先との通信に使用する言語など)
。 会社コードデータ
会社コードレベルで保管されているデータ ( 支払処理データ、統制勘定など)
。 購買データ
購買組織レベルで保管されている、自社の購買活動に関する重要なデータ( 取引先担当者、出荷条件など)
特に卸売/ 小売取引などでは、" 購買組織" レベルの下でさらに以下のデータ保存レベルを使用することができます。
仕入先部門(VSR)
プラント
仕入先部門/ プラント
特定の購買組織に適用されるデータだけでなく、購買組織レベルのデータとは異なる特定のプラントや仕入先部門に対する購買データや取引先機能 ( 支払条件、インコタームズなど) を設定することができます。つまり上位レベルの購買組織に保管されているデータとは異なる下位レベル固有のデータを保持することができます。
追加情報については、代替データの設定、購買管理における取引先機能、および購買管理における仕入先部門を参照してください。
SAP システムに保存する各仕入先はすべて、勘定グループに割り当てる必要があります。
たとえば、勘定グループによって、仕入先の取引上の役割に応じ、マスタ項目のうちどれが入力必須か、入力任意かなどの項目属性を設定することが可能です。
勘定グループにより、以下が決定されます。
仕入れ先コードの採番方法と番号範囲 ( 仕入先の識別に利用)
ワンタイム仕入先かどうか
購買組織下で許可するデータ保持レベル ( たとえば仕入先部門)
有効な取引先決定表
ロジスティクス一般 のカスタマイジングで、取引先 → 仕入先→ 管理 → 定義: 勘定グループと項目選択 ( 仕入先) を選択して、勘定グループを設定します。
標準システムには、勘定グループ仕入先 ( 0001) 、請求元( 0006) 、およびワンタイム仕入先 ( 内部採番) (CPD) があらかじめ設定されています。ワンタイム勘定の勘定グループの場合、住所、通信、銀行データ項目は仕入先マスタレコードの登録、更新時には、非表示になります。購買伝票を登録する時に、これらの情報を個別に入力する必要があります。
既存の仕入先マスタレコードの勘定グループを変更することができます。購買管理メニューから、 マスタデータ → 仕入先 → 会計共通 → 変更: 勘定グループ と選択します ( たとえば仕入先の使用方法が変わる場合などに必要です) 。
勘定グループを変更すると登録モードでは非表示だった項目も仕入先マスタレコードを変更するときには入力可能項目となる場合もあります。
詳細については、 FI 勘定コードの 文書の勘定グループのセクションを参照してください。
それぞれの仕入先マスタレコードには、固有の番号 ( 財務会計で使用している仕入先の勘定コード) が割り当てられます。マスタレコードを呼び出すとき、または購買発注を入力するときに、このコードが必要となります。仕入先の勘定コードは、クライアントで共通の番号となります。
採番のタイプおよび番号範囲は、マスタレコードの登録時に入力する勘定グループによって決定されます。
番号は、マスタレコード登録時に、システムによって内部採番されるかまたはユーザによって外部採番されます。外部採番の場合、英数字も入力できます。
常に一意の番号であることが確認されます。内部採番では、自動的に一定の範囲から連続した番号が割り当てられます。外部採番では、すでに使用している番号を再使用しないようにチェックされます。
このトピックに関する詳細は、文書 LO 取引先マスタデータのセクションを参照してください。
参照: