チェック / 代入 / ルールにおけるユーザ Exit 

ユーザ Exit とは、ユーザ定義の FORM ルーチンであり、チェック、代入、またはルール内の値の計算や、置換ために使用されます。

ユーザ Exit の書式は、次のとおりです。

例えば、 U123 はユーザ定義のユーザ Exit です。

カスタマイジングでユーザ Exit の書式プール名をシステム設定し、クライアント依存のユーザ Exit (T80D) のテーブルに保存してください。テーブル T80D には、チェック、代入、およびルールで使われるユーザ Exit の書式プール名が含まれます。個々のチェック / 代入書式ールは、いずれもクライアント依存です。 ( 追加情報については、 特別目的元帳についての導入ガイド (IMG) クライアント依存のユーザ Exit のアクティビティを参照してください。 )

クライアント 000 用の書式プール例 RGGBS000 および RGGBR000 は、 SAP R/3 システムで配信されています。これらの書式プールをコピーし、 T80D にあらためてシステム設定する必要があります。ユーザ命名規則 ( 英字 Z で開始する ) に従って書式プールに新しい名前を付け (ZGGBR000 など ) SAP アップグレード版をインストールする際に書式プールが上書きされないようにします。

代入 Exit 001 用の FORM ルーチン (U001) の例

TABLES: COBL.

FORM U001.
COBL-KOSTL = COBL-BUKRS.

ENDFORM.

呼出トランザクションでテーブル内容を使えるようにするため、 FORM ルーチンではテーブルおよび構造を宣言しません。

SAP Exit とは、 SAP であらかじめプログラムしてある FORM ルーチンです。 SAP Exit の書式プール名は SAPFGBEB です。

ルールをテーブル T890( インタプリタルール ) にまだ保存している場合は、ルール定義でユーザ Exit を使うことができません。ルール更新にカスタマイジング機能を使えるようにするには、レポート RGUGBR10 を使って、インタプリタルールを生成ルールに変換することをお奨めします。追加情報については、 ルールマネージャレポートの使用を参照してください。

次の表は、チェック、代入、ルールで使用できるタイプのユーザ Exit を示しています。

 

ユーザ Exit タイプ

説明

アプリケーション



1

ユーザ Exit に、パラメータの定義がない。

ルール、チェック、代入 (前提条件)

FORM プール RGGBR000 、パラメータタイプ C_EXIT_PARAM_NONE を参照する。

2

ユーザ Exit 1 つのパラメータ ( 代入する項目 ) が定義されている以外は、ユーザ Exit タイプ 1 と同じ。たとえば、使用する項目に関係なく原価センタを分析する代入ルーチンを作成できる。

代入

FORM プール RGGBR000 、パラメータタイプ C_EXIT_PARAM_FIELD を参照する。

3

すべてのデータは 1 つのパラメータとして渡される。この Exit タイプは、マトリクスチェックと代入でしか使用できない。

ルール、チェック、代入 (前提条件)

FORM プール RGGBR000 、パラメータタイプ C_EXIT_PARAM_CLASS を参照する。

 

チェックおよびルールでは、上記テーブルのユーザ Exit 番号 1 および 3 を使います。

代入では、上のテーブルのすべてのユーザ Exit 番号を使います。

代入では、項目を 1 つのパラメータとして受け取り、このパラメータに変更された値を戻すユーザ Exit を作成することもできます。この場合、項目およびテーブル名に関係なく使えるユーザ Exit を作成することができます。このタイプのユーザ Exit は、代入する値の一覧の Exit のみ項目への入力としては使用できず、項目名とともにのみ使う方法します。このユーザ Exit タイプの例は、 FORM プール RGGBS000 にあります。

チェックの結果 (B_RESULT) とは異なるパラメータをユーザ Exit に定義したい場合は、定義した FORM プールの FORM ルーチン GET_EXIT_TITLES にユーザ Exit にエトリを登録する必要があります。チェック Exit 用の SAP サンプルの FORM プール RGGBR000 または代入 Exit 用の RGGBS000 をコピーすることをお奨めします。これらのサンプル FORM プールには、 SAP から配信されたサンプル用の FORM ルーチン GET_EXIT_TITLES のエントリがすでに含まれています。