SAP EH&S では、SAP 標準システムで、ユニコード文字セットを使用しない SAP システム内のさまざまなコードページからの言語依存データの編集と出力に使用される以下の手法を使用することができます。
キ 混合コードページ
このコードページには、複数の SAP(ISO) コードページの文字が含まれています。混合コードページには、個別のコードページの文字セット全体を含めることも、文字セットのサブセットを含めることもできます。
キ 複数表示 / 複数処理コードページ(MDSP)
必要なすべての SAP(ISO) コードページはアプリケーションサーバにインストールされています。アプリケーションサーバは、ログオン言語に応じて対応するコードページに切り替えます。
SAP EH&S では、MDMP と混合コードページと組み合わせて使用することはできません。
以下では、これらの手法のいずれかを選択するときに考慮する必要のある事柄について説明します。
あなたの会社にとって最良のソリューションをここで述べることはできません。SAP EH&S を導入する前に SAP コンサルタントなどにお問い合わせください。
必要な言語によって、インストールしなければならないコードページが決まります。これは、各コードページで特定の言語しか表示できないためです。混合コードページを使用すると、表示できる言語の数が増え、標準システムでSAP(ISO) コードページを使用する言語と異なる言語の組み合わせを使用することができます。システムグループで必要な すべての言語を含んだ混合コードページがない場合は、MDMP をインストールしなければなりません。
混合コードページには、各言語の使用頻度の低い特殊文字は含まれていません。したがって、ある混合コードページを決定する前に、各言語 ( 法律で規定されているテキストなどのための) で必要なすべての特殊文字が含まれているかどうかをチェックする必要があります。
混合コードページを使用して必要なすべての特殊文字をカバーできるかどうか確信できない場合は、MDMP をインストールすることをお奨めします。混合コードページを使用して、あらゆる場合に言語依存のテキスト ( 法律で規定されている EH&S テキストなど) が正しく出力されることは保証されません。
ALE を使用してデータを交換するすべての SAP システムに、送信側および受信側のコードページとして定義された共通のコードページが 1 つ以上なければなりません。
一般に、言語非依存のデータには、使用されているすべてのコードページに記載されている文字だけを含めることができます。すべての SAP システムに同じ混合コードページをインストールしている場合は、言語非依存の文字はそのコードページのすべての文字で構成することができます。
MDMP を使用している場合は、言語非依存のデータは、MDMP で使用されるすべてのSAP(ISO) コードページに含まれている文字のみで構成することができます。
一般に、言語非依存データのみに構文文字セットの文字を使用することをお奨めします。これは、将来システムを拡張したとき ( 混合コードページの代わりに他のコードページや MDMP を導入した場合など) にデータの不整合が発生しないことを保証する唯一の方法です。
各ソリューションのメリットとデメリット
MDMP |
混合コードページ |
あらゆる言語の組み合わせが可能です。 |
可能な言語の組み合わせは、コードページによって決まります。 |
あらゆる言語のすべての特殊文字を使用することができます。 |
いくつかの言語の使用頻度が低い特殊文字は含まれていません。 |
言語非依存のデータには、使用されているすべてのコードページに記載されている文字だけを含めることができます。 |
混合コードページがすべての SAP システムにインストールされている場合、言語非依存のデータに混合コードページのすべての文字を含めることができます。 |