抜取方式 

定義

抜取方式では、システムによるサンプルサイズの計算方法を指定する規則が定義され、結果記録時の品質検査特性評価に関する情報 ( 属性、変数、マニュアルなど ) が抜取方式に含まれています。

用途

抜取方式は通常、タスクリストまたは品目規格の特性レベルで使用されます。ただし、タスクリストを参照しなくても、サンプルサイズを決定することができます。この方法で決定するには、 QM 検査データ ( 品目マスタの品質管理ビュー ) で、または カスタマイジングで、品質検査タイプに対して抜取方式を定義します。

構成

サンプル数決定規則は、抜取タイプに保存されます。抜取タイプと評価モードが品質検査特性に対して組み合わされます。この組合せによって、抜取方式が構成されます。

抜取タイプ

抜取タイプによって、サンプルの計算方法 ( 固定サンプル、全数検査、抜取表使用、サンプル率など ) が定義されます。抜取タイプを評価モードと併用して、サンプル数決定に使用するパラメータを定義することができます。

抜取タイプを使用して、サンプル数決定規則の一覧が提案されます。規則が 1 つしか登録されていない場合は、この規則が自動的に選択されます。

評価モード

評価モード( 不適合単位を基準とした計数検査、シグマ法による計量検査 [ 限界 1] 、評価パラメータ不使用など ) によって、特性またはサンプルの合格 / 不合格判定規則が定義されます。抜取タイプと評価モードによって、サンプルサイズ決定に使用するパラメータが指定されます。

品質検査ポイント

抜取方式で 品質検査ポイントを使用するには、対応するアプリケーションエリアに区分を設定する必要があります。この区分によって、品質検査ロットごとに登録する品質検査ポイント数が指定されます。

用途区分

抜取方式をタスクリスト内で参照できないようにするには、区分品質検査計画で不使用を設定します。

抜取方式がタスクリスト内で参照される場合は、区分品質検査計画で使用が自動的に設定されます。

管理図タイプ

抜取方式に品質管理図を使用する場合は、品質管理図タイプを選択する必要があります。管理図タイプによって、以下が指定されます。

特殊区分

品質検査計画の個別特性に対して 調整型抜取を行わない場合は、区分段階変更なしが設定されている抜取方式を割り当てることができます。この場合は、これらの特性に対して抜取方式からサンプルサイズを計算する際の検査のきびしさが設定されます。

複群抜取

抜取方式を登録して、以下を計画することができます。

統合

品質検査計画 / 品目規格の使用によるサンプル数決定

サンプル数決定の際に品質検査計画 / 品目規格を使用する場合は、品質検査特性に抜取方式を割り当てるか、 カスタマイジングで抜取方式を定義します。

また、特性の調整型抜取を行い、サンプル数決定の際に抜取表を使用する場合は、抜取方式を保存した後で、この抜取方式と調整型抜取規則に対して 有効関係を直接設定する必要があります。

品質検査ポイントを使用するかどうかによって、品質検査計画に特定の抜取方式のみを使用することができます。たとえば、サンプル管理に抜取方式を使用する場合は、抜取方式で適切な品質検査ポイント ID を指定する必要があります。

品質検査計画 / 品目規格を使用しないサンプル数決定

品質検査計画 / 品目規格を使用しない場合は、品目マスタで品質検査タイプを更新する際に以下のオプションが使用できます。品目マスタの品質管理ビューの QM 検査データで、以下を行うことができます。

すべての抜取方式を指定することができます。ただし、使用できる評価モードは、評価パラメータが割り当てられていないものに限られます。また、抜取表を利用してサンプル数を決定する場合も、評価パラメータの割り当てられていない評価モードしか使用できません。

また、特性の調整型抜取を行い、サンプル数決定の際に抜取表を使用する場合は、抜取方式を保存した後で、この抜取方式と調整型抜取規則に対して有効関係を直接設定する必要があります。

参照 :

固定サンプルによる抜取方式

サンプル率による抜取方式

抜取表による抜取方式

管理図に対する抜取方式の更新